水素吸入器の水素ガス発生量、最適なのはどれくらい?【要注意】多ければいいとは限らない

水素吸入器の水素ガス発生量はどれくらいあればいいのか?
この記事を書いた人
スイスピ管理人 KON(一般社団法人水素健康推進協会認定 水素健康インストラクター)
子供のころから敏感体質・虚弱体質に苦しんできたのですが、水素と出会ったのをきっかけにして体質がかわり、毎日をフルに活動できるようになりました。
そこから水素の医学研究や様々な製品にも興味を持つようになり、一般社団法人水素健康推進協会認定講師『水素健康インストラクター』の資格をとるまでになってしまいました。
当サイト「スイスピ」では私の個人的な体験や主観をもとに記事を作成しており、広告リンクを含む製品の紹介も行っています。

水素吸入器を選ぶときの大きな悩みのひとつが、

 

「水素ガス発生量」(ml/毎分)って、いったいどれくらいあればいいの???

という点ではないでしょうか?

市販されている水素吸入器をみわたしてみると、

水素ガス発生量5ml/分程度のポータブル水素吸入器もあれば、100ml/分、300ml/分、500ml/分、多いものだと2600ml/分、4800ml/分といったものまであります。

これだけ違いがあると、正しい選択ができるのか?不安になりますよね。

また、

水素の量は多ければ多いほどいいんだよね!?

と、シンプルに考える方も少なくないかもしれませんが、これも単純にそうだとは言えない事情があります。

今回はこの「水素吸入器に最適な水素ガス発生量はどのくらいなのか?」という問題について、

これまで触れてきた知見をもとに、私なりのこたえを書いてみたいと思います。

管理人KON

この問題について最終結論といえるようなエビデンスはないと思いますが、現時点であきらかになっているいくつかの情報と、私自身の考えもあわせてお伝えしてみたいと思います。

さまざまな水素ガス発生量について、以下の内容でまとめていますので、気になる項目をクリックしてみてください。

もくじ

250ml/分が一つの基準となる可能性(慶応大の研究)

まず、これまでの研究結果から、最適といえる可能性がある水素ガス発生量として、

水素ガス発生量:250ml/分

があげられます。

「一定の疾患にたいする治療効果」に最適な血中水素飽和度を達成できる【250ml/分】

水素の効果について、これまでの研究で明らかになっていることとして、

抗酸化力や虚血性再灌流障害、脳梗塞、心筋梗塞など、一定の疾患にたいする治療効果については血中水素飽和度2.0%が最も効果的である

という事実があります。

>>血中水素飽和度2.0%で脳梗塞サイズ抑制効果(2007年)
>>血中水素飽和度2.0%で心筋梗塞サイズ抑制効果(2008年)
>>院外心肺停止患者の予後改善に効果(2023年)

管理人KON

血中水素飽和度がこれ以上増えると、逆に効果が落ちることがわかったとのこと。

そして慶應義塾大学の研究により、この「血中水素飽和度2.0%」を達成するのに適していると確認されたのが、

水素ガス発生量:250ml/分(水素ガス濃度100%・鼻カニューレによる吸入)

なんですね。

参考論文:Low-Flow Nasal Cannula Hydrogen Therapy

参考記事:鼻から水素ガスを吸入する効果はあるの?|慶應義塾大学の研究とおすすめの水素吸入機

管理人KON

つまり、「抗酸化力や虚血性再灌流障害、脳梗塞心筋梗塞など、一定の疾患にたいする治療効果についていうと、水素ガス発生量:250ml/分が最も効果的」といえるわけですね。

慶應大学など研究機関で使用されているドクターズマン社の水素吸入機は「あえて250ml/分に設定 」

このエビデンスに従って製品化され、国内外の研究機関や医療機関で使用されている、株式会社ドクターズマンの「H2JI1」という水素吸入機があります。

ドクターズマン社のH2JI1

H2JI1は200万円以上する高性能な水素吸入器ですが、

水素分子の最適な血中飽和度のために、あえて水素ガス発生量を250ml/分に設定している」んですね。

YUIさん

出そうと思えばもっと出せるのに、「250ml/分がベスト」というエビデンスに沿って、あえて抑えているわけね。

参考記事:ドクターズ・マン社の水素吸入機『H2JI1』を体験!医療・研究用途でも使われている水素吸入機の実力は?

このようにH2JI1は、

「抗酸化力や虚血性再灌流障害、脳梗塞心筋梗塞など、一定の疾患にたいする治療効果についていうと、水素ガス発生量:250ml/分が最も効果的

という事実をもとに設計されています。

ただ、がん治療など他の疾患に対しても同じ血中水素濃度・同じ発生量が最適かどうかなど、未解明な部分もあります。

H2JI1を開発したドクターズマン社の橋本社長もおっしゃっていますが、様々な健康状態に対する最適な水素濃度や投与量の解明が、今後の研究課題といえます。

水素ガス発生量250ml/分のもうひとつの水素吸入器

ちなみにドクターズマン社のH2JI1は200万円以上しますが(その分耐久性など性能に優れている)、株式会社ドクターズチョイスの

「ピュアラスキューブ プレミア」

【水素ガス発生量:250ml/分】となっており、こちらは税込498,300円(期間限定キャンペーンでさらに10%割引)となっています。

ピュアラスキューブ プレミア

参考記事:>>【5年保証】水素吸入器ピュアラスキューブプレミアを体験してきました!|水素吸入器の口コミ体験談

水素ガスは多ければ多いほどいいわけではなく、『適量』があるという可能性

さきほども書きましたが、250ml/分という流量については、ドクターズ・マン社の代表の方が

ドクターズ・マン社代表 橋本氏

一定の疾患にたいしてはこの流量がベストだという結果がでていますが、あらゆる疾患にたいしてこの量がベストかどうかは今後の研究を待つ必要があります。

とおっしゃっているとおり、あらゆる身体の状態にたいして「250ml/分がベストか?」はまだわかっていません。

ですが、仮にそれが250ml/分ではないとしても「水素ガスは多ければ多いほどいいわけではなく、『適量』というのがある」可能性をしめす、別の研究もあります。

>>「断続的水素吸入」のほうが効果が高い?〈吸入方法〉についての研究とおすすめ機種

↑こちらの記事で詳しくご紹介している、「断続的水素吸入」についての研究です。

>>Drinking hydrogen water and intermittent hydrogen gas exposure, but not lactulose or continuous hydrogen gas exposure, prevent 6-hydorxydopamine-induced Parkinson’s disease in rats

この研究では、「連続して吸入しつづけるよりも、吸ったり止めたりを繰り返したほうが効果が高かった」という結果がでています。

つまり「(連続吸入で)より多くの水素ガスを吸入するよりも、(断続的吸入で)より少ない水素ガスを吸入したほうが効果が高かった」というわけです。

水素のはたらきは「物理的に活性酸素とくっついて無害化する」だけではない

このような現象の背景としては、水素のはたらきが『活性酸素と結びついて無害化する』という単純なものだけではないことが関係していると考えられます。

近年の研究により、水素はホルモンや酵素反応の調整、さらには遺伝子スイッチのオンオフを通じて、細胞レベルでさまざまな経路に影響を与えることが分かってきているのです。

>>参考記事:水素分子の効果とは?最新の研究内容から確認してみる

だとすると、薬に「適切な服用量」があるのと同じように、水素を取り入れる量にも「適量」がある可能性は多いにあると思います。

YUIさん

物理的に活性酸素とくっついて無害化するだけなら「多ければ多いほどいいだろう」って思うけど、水素のはたらきはそういうものに限らないのね。

❷ 業界団体「JHyPA」(日本分子状水素普及促進協会)が推奨:200ml/分以上(200-640ml/分)

もうひとつ別の基準として、業界団体である『JHyPA(日本分子状水素普及促進協会)』がかかげている基準があります。

『JHyPA(日本分子状水素普及促進協会)』(読み方は「ジェイハイパ」)は、一般財団法人日本分子状水素普及促進財団の中の会員制の業界団体で、水素吸入器の認証事業を行っています。

>>一般財団法人日本分子状水素普及促進財団|日本分子状水素普及促進協会

その認証基準のひとつとなっているのが、

水素ガス発生量:200ml/分以上

という基準です。

これまでの多くの研究をもとに算出した数字

この「200ml/分以上」という基準は、

これまでの多くの動物研究と臨床研究で使われてきた有効水素濃度:1.3〜4%

をもとに算出した数字で、鼻カニューラで吸入する場合、計算上「200ml〜640ml/分」の水素ガス発生量であれば良いとされています。

水素ガス発生装置の認証|日本分子状水素普及促進協会

会長の太田成男教授「個人的には300ml/分を推奨」

また、水素研究の第一人者であり、JHyPAの会長をつとめる太田成男日本医科大学名誉教授は、

私は個人的に、以下の条件を満たす機器を推奨します。(1)1分間に300 mL以上の水素ガスを発生すること。

水素医学の発展:副作用無し、論文数は、1,500|太田成男のちょっと一言 

と、「水素ガス発生量:300ml/分以上」を推奨されています。

管理人KON

というわけで、
・JHyPAの基準「200ml〜640ml/分」
・太田教授のおっしゃっている「300ml/分以上」
も、ひとつ参考にしていい数字といえるでしょう。

❸ がん治療で実際に使用されている:1200ml/分など

次に、これは明確なエビデンスとはいえませんが、事実として

水素ガス発生量:850〜1300ml/分

の水素吸入器「ハイセルベーター」シリーズが、がん治療で成果をあげている「くまもと免疫統合医療クリニック」などいくつかのクリニックで実際に使用されています。

▼くまもと免疫統合医療クリニック 赤木純児院長の著書

辰巳出版
¥1,320 (2024/12/01 21:05時点 | Amazon調べ)

ハイセルベーターシリーズは株式会社ヘリックスジャパンの水素吸入器で、具体的には以下のような水素ガス発生量の異なるラインナップがあります。

ハイセルベーターシリーズ一覧

機種名水素ガス発生量価格(税込)サイズ・重さ
ET1201300ml/分2,750,000円高760×奥行350×幅390mm/31kg
ET1001200ml/分2,420,000円高800×奥行360×幅425mm/39kg
HX901000ml/分2,090,000円高345×奥行365×幅630mm/36kg
PF72850ml/分1,650,000円高530×奥行450×幅290mm/23kg

ただし・・「がん治療にはこれだけの水素ガス発生量が最適」と確認されているわけではない

ただ、ひとつ注意したいポイントとしては、例えば水素ガス発生量1200ml/分の「ハイセルベーターET100」ががん治療に活用されているとはいえ、

「がん治療には水素ガス発生量:1200ml/分が最適」と実証されているわけではない

ということです。

「水素ガス発生量1200ml/分のハイセルベーターをがん患者の治療に使用したところ、効果が出たので使い始めた」

というのが本当の話で、「他の水素ガス発生量だとどうなるのか?」「1200ml/分が最適なのか?」についてはまだわかっていないんですよね。

管理人KON

繰り返しになりますが、「疾患ごとに最適な水素ガス流量が異なる可能性」について探求していくことは、水素業界全体の今後の課題かもしれません。

❹ 管理人KONの私見

ここまでは客観的事実についてご紹介してきましたが、ここから少し私の個人的な考えや状況についてもご紹介しておきたいと思います。

❹-1 多ければ多いほど良いとはいえない?

まず、水素ガス発生量が2000〜3000ml/分を超えるような大量の場合はどうなのか、「多ければ多いほどいい」と言えるのか?という点についてです。

私自身は、以下の3つの理由から「水素ガス発生量が多ければ多いほどいいわけではない」と考えています。

①血中水素濃度2.0%のためには250ml/分が最適という話

さきほどご紹介したように、

「抗酸化力や虚血性再灌流障害、脳梗塞心筋梗塞など、一定の疾患にたいする治療効果については【血中水素濃度2.0%】がもっとも効果があり※1そのためには水素ガス発生量:250ml/分が適している

※1 多すぎると効果が落ちる

ということが現状明らかになっており、それをもとに設計されているH2JI1という水素吸入機が国内外の研究機関・医療機関で使用されています。

参考記事:>>ドクターズ・マン社の水素吸入機『H2JI1』を体験!医療・研究用途でも使われている水素吸入機の実力は?

また、これも先ほど触れた通り、水素のはたらきは、

ホルモンや酵素反応・遺伝子スイッチのオンオフなどを通じて、細胞レベルで影響を与える

ということがわかってきており、薬と同じような『適切な摂取量』がある可能性は小さくないと考えられます。

管理人KON

実際に「多ければ多いほど効果が高いとは限らない」ことを示唆す研究も、さきほどご紹介しました。

>>「断続的水素吸入」のほうが効果が高い?〈吸入方法〉についての研究とおすすめ機種

このようなことから、

「単純に水素ガス発生量が多ければ多いほどいいわけではない」といえる可能性がまずひとつあります。

② 安全上の問題

先ほどご紹介したJHyPAによる水素ガス発生装置の認証の条件のなかに、

水素は、4%以上では燃焼の可能性がありますので、多すぎれば多いほど良いというわけではありません。

水素ガス発生装置の認証|日本分子状水素普及促進協会

1分間に600 mL以上水素が発生する場合は、別途安全性の対策を求めることにします。
また、念には念を入れて、火気厳禁としてください。

水素ガス発生装置の認証|日本分子状水素普及促進協会

という記載があります。

一般的に言って「水素の量が多すぎると、爆発のリスクが高まる」ということですね。

安全面から考えても「多ければ多いほどよい」とは言えないのではないでしょうか。

③ 台湾で話題になった「大量の水素ガス吸入による酸欠問題」

水素吸入器の技術や生産が進んでいる台湾では、

「吸入する水素ガスの量が多すぎると、酸欠によるダメージが起こり得る」ということが話題になりました。

「水素を吸入する際、鼻カニューレから出る水素ガスの量が多すぎると、私たちが吸入する空気中の酸素濃度が低下します。」
「吸入する酸素の濃度が水素吸入により18%以下に低下すると、慢性的な酸素不足の問題を引き起こす可能性があります。」

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危険を防ぐために「酸素吸入も同時に」という考えもあるが・・

このような問題を防ぐためには、

「大量の水素ガスを吸入する際、適切な量の酸素ガスも同時に吸入する必要がある」

とされています。

そのようなニーズに対応した「水素と酸素両方を吸入する吸入器」が実際にはあるわけですが、

日本で「酸素吸入療法」は医療行為となっています。

参考:
文部科学省資料酸素吸入を開始するのは医療行為である』
厚生労働省資料 『医行為の分類について(案) 酸素吸入療法』

仮に大量の水素と酸素が吸える吸入器を使用する場合も、大量の水素酸素吸入を自己責任でおこなうことについては十分注意する必要があるのではないでしょうか?

酸素は身体にわるいこともある

また「酸素はからだにいいこともあれば、悪いこともある」ということも頭に入れておく必要があると思います。

こちらのクリニックのページでは、

「体内の酸素飽和度が低下していない(健康な)状態の人が酸素を吸うと、フリーラジカルが発生して肺を傷める」

というリスクについて書かれています。

身体の状態によっても酸素の良し悪しは変わってくるということなので、「大量の水素を吸って酸欠になるなら、酸素もいっしょに吸えばいい」と単純に言うのは難しいのではないでしょうか。

管理人KON

以上のようなことを考えると、「何千ml/分もの大量の水素ガス」を吸うことについては慎重になる必要があると個人的には感じています。

❹-2 私のケース|個人的には100ml/分の水素吸入器を使用中

ちなみに私個人的には現在、

水素ガス発生量:100ml/分

の水素吸入器(旧型のシェルスラン【廃番】)を使用しています。

使用中の「シェルスラン」

参考記事:【使用中】【生産終了】水素吸入器シェルスランの口コミレビュー|選んだ5つの理由と使ってみて感じていること

YUIさん

この記事で出てきた基準に満たないじゃん・・!

そのとおりで、シェルスランはこの記事でご紹介した水素ガス発生量の基準には届いていません。

ただこれまで毎日使用してきた中で、個人的には十分な効果を実感できているので使い続けています。

特に日々体が軽く感じられたり、エネルギーの回復にも一役買ってくれている実感があります。

効果の感じ方は年齢や個人差によっても違う

ただもちろん、

効果の感じ方には個人差があり、全ての人が同じ機器で同じ結果を得られるわけではない

ということには注意が必要です。

特に年齢や体調などの条件によって、水素吸入の効果や必要なガス発生量は変わってくる可能性があるでしょう。

たとえば、若い方と年齢を重ねた方では「身体の酸化ストレス」や「代謝の状態」に違いがあるため、それに応じた水素吸入器選びが必要になるかもしれません。

今後は250〜300ml以上の水素吸入器を使いたい

私自身も、もし次に購入するとしたら、より高い効果が期待される水素ガス発生量250ml/分のピュアラスキューブ プレミアや、300ml/分のシェルスラン・プロなどがいいな、と考えています。

これらの機器は今回ご紹介した研究や専門家が推奨する基準に当てはまり、さらに効果を感じられる可能性があると思っています。

管理人KON

水素ガス発生量500ml/分のHhuhu【ふふ】を試したときも、かなり体感が強くて良かったです。

ただ価格が高めなので、お金が貯まってからの検討ですね^^;

まとめ

以上、今回は水素ガス吸入器の適切な水素ガス発生量について、様々な観点から検討してみました。

今回の内容をまとめると、以下のようになります。

  • 250ml/分が一つの基準となる可能性
  • 業界団体による200ml/分以上(200〜640ml/分)という推奨
  • がん治療での1200ml/分前後の使用例
  • 水素ガスは多ければ多いほどいいとは決して言えないのではないか
  • 私個人的には現在100ml/分を使用中、将来的には増やしたい

水素ガス発生量の選択は、年齢や個人の健康状態・目的によっても大いに異なる可能性があります。

また今後、新たなエビデンスが出てくる可能性もあり、よりはっきりしたことが言える時期が来るかもしれません。

この記事が、現時点での水素吸入器選びの参考になれば幸いです。

この記事を書いた人
スイスピ管理人 KON(一般社団法人水素健康推進協会認定 水素健康インストラクター)
子供のころから敏感体質・虚弱体質に苦しんできたのですが、水素と出会ったのをきっかけにして体質がかわり、毎日をフルに活動できるようになりました。
そこから水素の医学研究や様々な製品にも興味を持つようになり、一般社団法人水素健康推進協会認定講師『水素健康インストラクター』の資格をとるまでになってしまいました。
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