【水素吸入を治療に使用】中国の新型コロナウイルス肺炎(感染症)対策

この記事を書いた人
スイスピ管理人 KON(一般社団法人水素健康推進協会認定 水素健康インストラクター)
子供のころから敏感体質・虚弱体質に苦しんできたのですが、水素と出会ったのをきっかけにして体質がかわり、毎日をフルに活動できるようになりました。
そこから水素の医学研究や様々な製品にも興味を持つようになり、一般社団法人水素健康推進協会認定講師『水素健康インストラクター』の資格をとるまでになってしまいました。
当サイト「スイスピ」では私の個人的な体験や主観をもとに記事を作成しており、広告リンクを含む製品の紹介も行っています。

2020年3月現在、新型コロナウイルス感染症が相変わらず世界中で広がりをみせています。

そんな中、中国では「新型コロナウイルス肺炎の治療に水素吸入が導入されている」という情報が入ってきました。

水素ユーザーとしては非常に気になるニュースだったので、中国サイトの元情報をあたってみました。

今回はその内容をご紹介してみたいと思います。

COVID-19 に関する最新の情報は内閣官房ホームページをご参照ください。
内閣官房

▼動画版

もくじ

「武漢で患者の症状があきらかに改善」水素酸素アトマイザーの導入

2/29付の微信(WeChat)ニュースで報じられたのが以下のような内容です。

2002-2003年に起こったSARS(重症急性呼吸器症候群)への対応でも中心的な役割をはたした鍾南山(国家衛生健康委員会専門家グループ長)が、広州医科大学の防疫特別会議の記者会見が中国CCTVで放送されました。

鍾南山国家衛生健康委員会専門家グループ長

そのなかで以下のように語られています。

「近年、広州医科大学は上海潓美社と協力し、水素酸素アトマイザー(霧化装置)を使って水を水と酸素に変換し、水素と酸素の組み合わせによって呼吸困難の症状を改善してきた。

数年使用したところ、気道狭窄と慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に対して効果的な結果が得られている。

そこで今回の武漢においても試したところ、患者の症状に明らかな改善がみられた。

現在、約2000台の水素酸素アトマイザーが導入されていて、黒龍江省、雲南、武漢、広東など全国各地へ広がっていっている。」

つまり、

鐘南山氏

水素酸素混合ガスはすでに慢性閉塞性肺疾患(COPD)にたいしてよい結果が出ていた。

そこで今回の新型肺炎にも試してみたところ、あきらかな改善が見られた。

ということなんですね。

さらに、

「水素酸素アトマイザー(霧化器)新型肺炎患者の低酸素状態を改善するのに一定の効果があり、重病化を防ぐことができる

「2つの完全な実験を行ったところ、水素酸素アトマイザーがやはり有効であり、症状の改善に大きな効果があることがわかった。

という談話も掲載されています。

そしてこうした結果を踏まえ、2/2に水素酸素アトマイザーが「国家三類医療機器」として緊急にリストされ、すでに1000台を超える機器が漢大学中南病院、武漢普仁病院、武漢漢陽病院などの治療拠点で使用されており、中南病院など多くの病院では集中治療室に直接入れて使用されているとのこと。

試してみて実際に効果がみられたので、治療の現場に水素が導入されているということのようです。

それにしても物量的なスピード感はさすが中国という感じですね。

管理人KON

「中国非公立醫療機構協会は、水素酸素アトマイザーを緊急に2万台注文した」という内容と注文契約書の画像も掲載されてました・・!

「対新型コロナウイルス肺炎」の標準治療として水素吸入が記載

この鐘南山国家衛生健康委員会専門家グループ長の提言にもとづき、3/3に発布された中国の

には、

十.治療 (二)一般治療 3.鼻カニューラ、酸素マスク、経鼻ハイフロー酸素療法など、効果的な酸素療法をタイムリーに実施。条件があえば、電気分解式水素ガス吸入器(H2/O2:66.6%/33.3%)を加えて治療をする

(原文は中国語。訳文はwikipediaより)

と記載されており、水素吸入をもちいた治療が新型肺炎の標準治療に組み込まれることになっています。

中国でも議論を呼んでいるらしい水素吸入治療の導入

ただ、水素吸入療法は新しい治療法で「人への臨床試験」がまだ十分ではないとして、中国国内でも今回の「標準治療への適用」については議論を呼んでもいるようです。

「新型コロナ診療方案第7版に導入された水素吸入療法が論争を引き起こしている」

「水素酸素混合吸入治療にはより厳密な証拠が必要」

現状では、

「患者への反応は確実によいものがでている」

「ただ、これらの効果は二重盲検法によって確かめられたものではないため、科学的に完全にただしいとはまだいえない」

というのが、新型コロナウイルス感染症にたいする水素吸入療法の評価となっているようです。

新型コロナ治療への水素吸入導入を指揮している鐘南山氏ってどんな人?

一連のニュースを調べてみて、中国の国家衛生健康委員会専門家グループ長の鐘南山氏が、新型コロナ治療への水素吸入導入を指揮していることがわかってきました。

彼がどんな人なのか?というのを調べてみると、2002-2003年のSARS対策でも中心的な役割を果たした、中国ではかなり一目置かれている人物のようでした。

2002年から2003年にかけての重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染拡大時には、感染の中心地となった広東省で広州市呼吸器疾病研究所の所長を務めていた。今まで知られていない呼吸器疾患の重症患者を相次いで受け入れ治療したことから異常を察知し、広東省のSARS医療救護専門家指導チームを率いて省内各地で防疫・治療活動を行い、この病気についての論文ではじめてSARSという病名を提案した。重症のSARS患者を自身が所長を務める広州市呼吸器疾病研究所へ積極的に受け入れ、有効な治療法を見出して死亡率や入院期間を低減させた。SARSの脅威を低く見積もる中華人民共和国衛生部や中国疾病予防管理センター(中国疾病預防控制中心)の見解に異を唱え、感染の実態を隠蔽して実態と異なる発表を行う政権に立ち向かって事態の深刻さを訴えたことでも、世界的に知られるようになった。

(引用元:Wikipedia 鐘南山https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8D%BE%E5%8D%97%E5%B1%B1

SARSのときには広東省の医療救護専門家指導チームを率いて防疫治療活動を行い、重症患者を自身が所長を務める研究所に積極的に受け入れて死亡率を改善したり、中国の政府当局側にたいしても強い姿勢で望んだということで、非常に骨のある研究者なんですね。

中国における水素医学研究のさきがけでもある

彼は2016年に、アメリカのClinical Trials.govで気管支拡張症にたいする水素吸入の有効性と安全性についての研究を発表するなど、中国での水素医学臨床研究のさきがけとされているようです。

中国工程院(中国における技術分野の最高研究機関)のメンバーであり国家衛生健康委員会専門家グループ長の鐘南山のグループは、2016年6月にアメリカのClinical Trials.govで「気管支拡張症にたいする水素吸入の有効性と安全性」についての研究を発表しました。

科学研究チームの研究により、水素分子には強力な抗酸化効果、とくに一部のフリーラジカルにたいする除去作用があることがわかっています。

腫瘍などの疾患は実際にはゆっくりと進む炎症プロセスであり、その基本的な生理的メカニズムは酸化ストレスです。

鐘南山はメディアとのインタビューで

「水素分子は慢性疾患の治療に使用できます。

もっとも基本になるのは、抗酸化力の強化です。悪性のフリーラジカルを減らし、抗炎症作用・抗毒性作用をもたらします」

と述べました。

彼のチームはすでに長年この研究を実施しており、水素酸素混合ガスの吸入が、慢性肺疾患の患者にとっても非常に有効であることを確認してきました。

(引用元:科学網新聞http://news.sciencenet.cn/htmlnews/2020/3/436762.shtm

従来から水素分子の効果を評価・研究していたことから、今回の新型コロナ対策での水素吸入導入につながったといえそうです。

毎日のようにその発言が注目されている

中国の現地ニュースを見てみると、毎日のように鐘南山氏の発言が取り上げられ注目されています。

この様子をみてみると、中国における新型コロナウイルス感染症治療・対策の最重要人物の一人といっていいかもしれません。

日常的な水素吸入に予防効果はある?

さて、多くの人にとって気になるのは、家庭用の水素吸入器などで日常的に水素吸入することに「新型コロナ予防効果」があるのかということですよね。

中国では肺炎症状への治療補助に水素吸入が導入されているということですが、予防にも効果は期待できるのでしょうか?

免疫を高めるのだとしたら・・

腫瘍免疫専門医で「水素ガス免疫療法」を確立された赤木純児医師によると、水素ガス吸入は体内の免疫力を高めることにつながるのだそうです。

(参考書籍:『水素ガスでガンは消える!? 』赤木純児著 2019年辰巳出版)

予防のためには「睡眠や栄養を十分とって免疫力を高める」ことが推奨されていることから考えると、日常的な水素吸入がプラスにはたらく可能性は十分にあるかもしれませんね。

(参考)水素酸素混合ガスについて

今回の中国からのニュースでは、水素吸入に使用されているガスは

  • 水素:酸素=2:1の混合ガス(水素67%:酸素33%)

ということでした。

現在市販されている水素吸入器には2つの種類があって、

  1. 水素:酸素=2:1の混合ガス(水素66%:酸素33%)を生成
  2. 水素ガスのみを抽出して生成(水素純度99%以上)

という2種類です。

このうち①のほうが使われているわけですね。

どちらの種類も吸入時の水素分子の濃度は(空気で薄まって)数%まで下がるはずですが、この2つにどのような違いがあるのか私自身はまだよく理解できていません。

ただ、厚生労働省の先進医療Bで行われている水素ガス吸入療法でも①の「水素酸素混合ガス」が使用されています。

中国の治療でも水素酸素混合ガスが使用されているということで、もしかしたら何か理由があるのかもしれませんね。

これについてはもし何か新しい情報があればお知らせしていきたいと思います。

この記事を書いた人
スイスピ管理人 KON(一般社団法人水素健康推進協会認定 水素健康インストラクター)
子供のころから敏感体質・虚弱体質に苦しんできたのですが、水素と出会ったのをきっかけにして体質がかわり、毎日をフルに活動できるようになりました。
そこから水素の医学研究や様々な製品にも興味を持つようになり、一般社団法人水素健康推進協会認定講師『水素健康インストラクター』の資格をとるまでになってしまいました。
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