水素吸入器を選ぶときに、「水素濃度」についてどのように判断すればいいか明確ではない方も多いのではないでしょうか?
それもそのはずで、水素吸入器にはいくつかのタイプがあり、それにより水素濃度の表記も大きく違うので、判断に迷うのは自然なことだと思います。
たしかに99.99%だったり、3%だったり、66.7%だったり、はたまた何十万ppmって単位も違ったりで、何が何やらわかりにくいかも・・
今回はそんな水素吸入器の「水素濃度」についてどのように見て判断すればよいのか?について詳しくご紹介してみたいと思います。
水素吸入器を選ぶ際により確信をもって選べるようになりたい方は、ぜひ見てみてください。
水素吸入器の水素濃度は大きくわけて3パターン
水素吸入器の水素濃度は、吸入器のタイプによって大きくわけて3つのパターンがあります。
- 水素ガスのみ発生するタイプ:水素濃度 約99%
- 水素と酸素の混合ガスを発生するタイプ:水素濃度 約66-67%
- 発生する水素ガスが空気と混ざるタイプ:水素濃度 数%〜10%以下
① 水素ガスのみ発生するタイプ:水素濃度 約99%
水の電気分解により水素ガスと酸素ガスが発生するものの、水素ガスだけをカニューラに届けるタイプ。
例として以下のような水素吸入器があります。
製品名(詳細記事へリンク) | 価格(税込) | 水素濃度 | 水素ガス発生量 |
---|---|---|---|
H2JI1 | 2,420,000円 | 99.999% | 250ml/分 |
Hhuhu【ふふ】 | 880,000円 | 99.995% | 500ml/分 |
シェルスラン・プロ | 495,000円 | 99.995% | 300ml/分 |
ピュアラスキューブ プレミア | 448,470円 | 99.995% | 250ml/分 |
シェルスラン・エレ | 328,900円 | 99.995% | 150ml/分 |
② 水素と酸素の混合ガスを発生するタイプ:水素濃度 約66-67%(67万ppm)
水の電気分解で発生する水素酸素混合ガス(酸素1:水素2の割合)を吸入するタイプ。
酸素と水素の割合が1:2なので、水素濃度は必然的に3分の2=約66-67%程度になります。
ちなみに理由はわかりませんが、水素酸素混合ガスの場合、水素濃度67%のことを「67万ppm」と表記されるケースをよくみかけます。
「67万ppm」っていうのはどういうこと?
ppmというのは「%」と同じく割合をしめす単位で、1ppm=0.0001%だよ。つまり67万ppmと67%は同じ意味だね。
「水素純度」を別に表記するケースも
また水素酸素混合ガスの水素吸入器でも、中には水素濃度とは別に「水素純度」(発生するガスのうち、水素ガスの純度がどれくらいか)を表記しているケースもあります。
たとえば株式会社ヘリックスジャパンの「ハイセルベーターET-100」は
- 水素ガス:1200ml分
- 酸素ガス:600ml/分
という割合で水素酸素混合ガスを生成しますが、
- 水素純度:99.99%
という表記もあります。
▼水素酸素混合ガス(水素濃度約66-67%)の水素吸入器の例
製品名(公式サイトへリンク) | 価格(税込) | 水素ガス発生量 |
---|---|---|
ハイセルベーターET-100 | 2,420,000円 | 1200ml/分 |
スイフィール | 2,200,000円 | 2000ml/分 |
水素のチカラ type-150 | 990,000円 | 150ml/分 |
③ 発生する水素ガスが空気と混ざるタイプ:水素濃度 数%〜10%以下
3番目のタイプは、「生成した水素ガスを空気で薄めて濃度を下げるタイプ」で、この場合水素濃度はだいたい数%〜10%以下となります。
なんで空気で薄めて濃度を下げるの?
理由は主に2つあるかな。
①水素ガスの自然な生成のみだと「吸ってる感」が得られないため、空気を送り出して「吸ってる感」を味わえるようにするため
②水素ガスの濃度をさげて爆発のリスクを極力なくすため
②の爆発リスクについては正直言うと「そこまでする必要はない」という状況があり、実際この目的で空気を混ぜていたMiZ社の水素吸入器は現在新品の販売が止まっているようです。
(参考記事:水素ガス吸入に爆発の危険性はある?MiZ社の水素吸入器の安全対策を検証してみた)
▼水素ガスに空気を混ぜるタイプの例
製品名 (公式サイトまたは詳細記事へリンク) | 価格(税込) | 水素ガス濃度 | 水素ガス発生量 |
---|---|---|---|
リタエアー | レンタル 5,500円/月 | 約3% | 100ml/分 |
アロマ水素ジェネレーター | 660,000円 | 約3% | 19.6ml/分 |
Jobs-α | 748,000円 | 5% | 200ml/分 |
My 神透水Jet | 140,800円 | 3.8% | 約3ml/分 |
3つのタイプに優劣はある?
以上のように、水素吸入器には大まかに3つのタイプがあり、「水素濃度」の表示も大きく異なってきます。
ではこの3つのタイプに優劣はあるのでしょうか?
水素ガスと水素酸素混合ガス、どちらがよいか結論は出ていない
まずよく話題にのぼるのが、①水素ガスのみのタイプと②水素酸素混合ガスの比較です。
どちらがよいのか、現在までに明確な結論は出ていませんが、それぞれについて以下のような参考となる情報はあります。
「水素酸素混合ガス」に有利な情報
・中国で新型コロナ肺炎の治療法として認証された水素吸入器は水素酸素混合ガスのタイプ
・がん治療で成果をあげている「くまもと免疫統合医療クリニック」で使用されているのは、水素酸素混合タイプの「ハイセルベーターET-100」
「水素ガスのみ」に有利な情報
・慶應義塾大学と株式会社ドクターズマンの共同研究により、治療効果があった血中水素濃度2.0%を実現するために「水素ガスのみ、毎分250mlの吸入」が適していることを確認
・健康な人が必要以上に酸素を吸うと、肺にダメージを負うリスクがある(参考:酸素は体にいい? – さとみ内科クリニック)
「水素ガスのみか、水素酸素混合ガスか」については、以上のような情報を踏まえて、個人の考えによって選ぶのが良いのではないかと思います。
水素ガスを空気で薄めるタイプはどうか?
③の、水素ガスが空気で薄まるタイプについては、これも他の2種との明確な優劣は証明されていないと思います。
ただ水素濃度が低いというのは、個人的にはやはり少し気になります。
気持ち的にはカニューラ出口での水素濃度は高いほうがいい感じがしますね。
濃度については何を見ればよいか?
以上のように、水素濃度の違いからわかる水素吸入器の3つのタイプにはっきりした優劣がないのだとしたら、水素濃度については何をチェックすべきなのでしょうか?
チェックするのは「水素純度の高さ」(有害成分が入っていないか)
基本的には「水素純度の高さ」は、もしチェックできればチェックするといいのかな、と思います。
なぜなら生成するガスの水素純度が限りなく100%に近ければ、それだけ他のガス(有害かもしれない成分)を含むリスクがなくなるからです。
そういう意味では、仮に水素純度が低いとしても、『第三者機関による生成ガスの成分表』が公開され、安全性の確認がとれていれば大丈夫だとも言えます。
毎日吸入するものに有害な成分が入っていないかチェックするのが大事ってことね。
「水素ガスのみ」のタイプで水素濃度(=水素純度)が高ければ判断がつきやすい
①水素ガスのみのタイプ(水素濃度99%)の場合であれば、水素濃度が高く100%に近ければ、それだけで安全性の指標になります。
ちなみにこの点について、太田成男日本医科大学名誉教授は水素純度99.999%を推奨されていますが、ここまでの純度が実証されている製品はドクターズマン社のH2JI1くらいしか見たことがなく、
▼水素ガスのみ生成するタイプの水素吸入器
製品名(詳細記事へリンク) | 価格(税込) | 水素濃度 | 水素ガス発生量 |
---|---|---|---|
H2JI1 | 2,420,000円 | 99.999% | 250ml/分 |
Hhuhu【ふふ】 | 880,000円 | 99.995% | 500ml/分 |
シェルスラン・プロ | 495,000円 | 99.995% | 300ml/分 |
ピュアラスキューブ プレミア | 448,470円 | 99.995% | 250ml/分 |
シェルスラン・エレ | 328,900円 | 99.995% | 150ml/分 |
他にはアメリカ食品医薬品局(FDA)が定めた水素ガスの安全基準で「水素濃度99.995%」というのがあり、これもひとつの目安になるかもしれません。
▼アメリカ食品医薬品局(FDA)による「食品用水素は、高純度(99.995%)以上でなければならない。」と定めた関連ページと文書
まとめ
以上、今回は水素吸入器の水素濃度について詳しく解説しました。
水素濃度の観点から、水素吸入器を選ぶ際のポイントをまとめると以下のようになります。
- 水素吸入器には主に3つのタイプがあり、それぞれ水素濃度が異なる:
- 水素ガスのみ発生タイプ(約99%)
- 水素と酸素の混合ガス発生タイプ(約66-67%)
- 水素ガスが空気と混ざるタイプ(数%〜10%以下)
- これらのタイプに明確な優劣はなく、個人の考え方や目的に応じて選択する
- 水素濃度を評価する際は、以下の点に注目:
- 水素純度の高さ(特に水素ガスのみのタイプの場合)
- 第三者機関による成分分析結果の有無
- FDAの安全基準(99.995%)などの指標
水素濃度は水素吸入器の選択においてそれほど決定的な要因にはならないかもしれませんが、「生成されるガスの安全性」を判断する上で重要な意味も持っています。
今回の記事を参考に、ご自身に最適な水素吸入器を選んでいただければうれしく思います。