私は小学生のころからアトピーのような症状があって、腕や目のまわりの皮膚が炎症を起こし、痒さに苦しんだ思い出があります。
でも痒いからといって掻いていると、余計ひどくなるんですよね。。
幸い今はおさまっていますが、アレルギーやアトピーで悩んでいる人を見ると人ごととは思えません。
今回はそんなアトピーやアレルギー症状を、水素が抑制する可能性についてみていきたいと思います。
活性酸素が炎症・アレルギー反応を促進する
アレルギー反応とは、通常は害のない物質に対して免疫システムが異常な反応を示してしまうことから生じます。
私たちの体には「免疫」という病気を引き起こす異物(例えば、ウイルスや細菌など)から体を守る仕組みがあります。この仕組みが、ある特定の異物(ダニやスギ花粉、食物など)に対して免疫が過剰に反応して、体に症状が引き起こされることを「アレルギー反応」といいます。
アレルギーって何?|アレルギーポータル
通常は免疫システムがはたらくことによって炎症が起こり、その炎症反応によって外側から侵入してきた異物を排除してくれるので、炎症も身体に必要なシステムの一部といえます。
ですが免疫システムの異常によって強すぎる反応が起きると、自分自身をもおびやかすほどの炎症反応となってしまい、これが「アレルギー症状」として現れるわけですね。
実はこのアレルギー反応における炎症を促進するのに「活性酸素」が関わっているということがわかっています。
2005年に発表された、科学技術振興機構の報告によると、
活性酸素が病原体感染によって起こる炎症やアレルギー反応を促進する作用を持つこと、その活性酸素の作用を受けるターゲットがASK1(Apoptosis signal-regulating kinase 1)*1という細胞内タンパク質リン酸化酵素であることを突き止めた。
(参照元:活性酸素が炎症・アレルギー反応を活性化する新たな仕組みの発見 -感染防御(自然免疫システム)における新たな細胞内分子機構-)
とされています。
活性酸素が炎症やアレルギーの症状を亢進させる可能性についてはこれまでも注目されていたが、そのターゲットの実体が明らかとなったのは初めてであり、アレルギー性疾患や自己免疫疾患などの新たな治療法の開発に繋がるものと期待される。
(参照元:活性酸素が炎症・アレルギー反応を活性化する新たな仕組みの発見 -感染防御(自然免疫システム)における新たな細胞内分子機構-)
この研究によって炎症・アレルギー反応を活性酸素が促進する仕組みがわかったことで、活性酸素を抑制することでアレルギー反応を緩和できるという可能性が開かれました。
「水素によって炎症が抑制できる」とする研究
水素にはすぐれた抗酸化力があることがわかっています。
ということはつまり、
「抗酸化によって活性酸素を抑制できる→炎症も抑制できるのでは?」
ということで、水素の炎症抑制の可能性をたしかめるための研究がおこなわれています。
代表的なものをいくつかご紹介しましょう。
水素水を飲むことで炎症性サイトカインが減少し、アトピー症状が改善
『マウスのアトピー性皮膚炎にたいする水素のポジティブな効果』
こちらの研究ではアトピー性皮膚炎の状態にしたマウスにたいして水素水を与え、ただの精製水を与えたグループと比較しました。
その結果・・
水素水を与えたグループでは炎症を引き起こす「炎症性サイトカイン」が有意に減少し、アトピー症状が改善しました。
精製水を与えたグループとは有意な差がみられました。
このことから水素水の飲用がアトピー性皮膚炎の治療に有効であることが示唆されています。
イエダニ成分で誘導したアトピー症状が水素水で改善
『The Drinking effect of Hydrogen water on Atopic Dermatitis Induced by Dermatophagoides farinae Allergenin 』
『マウスのアトピー性皮膚炎にたいする水素水の飲用効果』
この研究ではハウスダストのアレルゲンとして知られる「イエダニ」の成分で誘導したアトピー性皮膚炎のマウスにたいし、
- 水素水を与えるグループ
- 普通の精製水を与えるグループ
にわけ、25日後の効果を比較しました。
その結果、❶水素水を与えたグループには
- 炎症性サイトカインをはじめ炎症に関係するサイトカインの有意な減少
- 皮膚炎の症状が緩和
という効果がみられました。
水素水のアトピー性皮膚炎への効果が示唆されています。
「水素に抗炎症作用があるのは間違いない」
ご紹介した2つの研究以外にも、炎症そのものを対象としない多くの研究のなかで「抗炎症作用」が確認されています。
日本医科大学の太田成男教授も
今までに、水素の抗炎症作用の学術論文は世界から多数発表されています。また、同時に水素は炎症を拡大する炎症性サイトカインも減らすことが明らかにされています。
まだまだ分からない点がありますが、水素には抗炎症作用があることは確かです。
(出典:太田成男のちょっと一言)
このようにおっしゃっており、
「水素に抗炎症作用がある」のは間違いないようです。
クリニックでの治療にも水素を活用
「抗酸化治療」をおこなっている辻クリニックでは、アレルギーや自己免疫疾患の治療に水素を活用されています。
当院においても、多くのアレルギー/自己免疫疾患/関節炎に対し水素治療を施していますが、ステロイドとは違う効果の出方を感じます。
水素の投与法についても
*内服:水素水、水素カプセル
*注射:点滴、静脈注射、皮下注射、関節内注射
*外用:クリーム、軟膏
*吸入といった方法の組合せ方によって、治療効果に影響を与える可能性も高いように思います。
イメージでは、いくつかの投与方法を組合せ、「6~12ヶ月の治療期間」を継続できれば、期待以上の治療効果を発揮するように思います。
そしてなにより「これといった副作用がいまだ存在しない」という部分が、優れた部分であると感じます。
(出典:辻クリニック)
また同クリニックにおける臨床例から
「水素の利用はステロイドの使用を中止できたり、使用量を少なくすることができます」
とのこと。
副作用の多いステロイドの心配を少しでも減らすことができるとすれば、とてもありがたいことですね。
水素風呂でアトピー症状が改善した例
「実際に水素風呂によってアトピー症状が改善した」というケースが、TV番組で放映されたこともあります。
この番組で紹介された37歳の女性は、子どものころから長年アトピーに悩まされ、いくつもの病院・クリニックで治療を受けてきましたが、いっこうに改善されなかったそうです。
そんな彼女が順天堂大学の漢方外来ですすめられた「水素風呂」をはじめたところ・・・


このように、症状が大幅に改善されました。
アトピー症状の治療にたいして希望がもてる事例ですよね。
水素水を飲むのと、水素風呂はどちらがいい?
番組では「皮膚から直接患部に水素が届くので効果がでやすい」というコメントもありました。
たしかにアトピーなど皮膚の炎症にたいしては、皮膚の表面から水素分子を届けたほうが効率はよさそうに感じます。
ですが、先ほどご紹介した研究では「水素水の飲用」によっても抗炎症作用やアトピー症状の改善、また「炎症性サイトカインの減少」といった結果もみられています。
いちばん理想なのは、水素風呂+水素水飲用によって「内側からも外側からも」アプローチしていくことだといえるのではないでしょうか。
まとめ
私が子どものころに経験した原因不明の皮膚の炎症・湿疹にたいしては、ひたすら外用の皮膚薬で対応していました。
が、それではなかなかよくならず、かゆくてかゆくて辛かった記憶があります。
今こうして活性酸素が炎症を促進するメカニズムや、その活性酸素を抑制できる可能性が開かれてきていることにたいして、とてもうれしく思います。
これからもより多くの研究がすすみ、少しでも多くの炎症・アレルギー症状に苦しんでいる方たちが、その苦しみから解放されることを願いたいです。