近年、愛犬・愛猫/ペットの健康を守るために水素を活用する人が増えています。
腎不全などの病気に悩む飼い主の方をはじめ、少なくない方々が水素を取り入れられていますね。

従来は水素水が中心でしたが、最近では水素吸入が注目を集めており、愛犬・愛猫のための水素吸入も始まっています。
そして中には、驚くような事例もあがっています。
今回はそのような事例についてご紹介し、愛犬・愛猫に水素吸入を行う方法についてもご紹介してみたいと思います。
愛犬・愛猫への水素吸入に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。


かわいい〜
水素/水素吸入に期待される効果は?
まず、そもそも水素にはどんな効果が期待されていて、愛犬・愛猫の健康サポートとどんな関係があるのか?という点から見てみましょう。
水素医学研究で明らかになってきた水素分子のはたらき
水素分子に期待される効果やメカニズムについては、まだそのすべてが明らかになっているわけではありません。
が、これまでに発表されてきた1000報を超える研究論文によると、
- 抗酸化作用(細胞や遺伝子を傷つける活性酸素/酸化ストレスを取り除く)
- 炎症の抑制作用
が代表的なはたらきとされています。
水素医学発展のきっかけとなった2007年の論文で発表されたのは抗酸化作用についてのものでしたが、様々な病気に「慢性炎症」が関係していることから、最近では炎症抑制作用も注目され始めていますね。
糖尿病、循環器疾患等の、多くの生活習慣病の病態に共通して慢性炎症が関与している
厚生労働省「平成 26 年度 「生活習慣病における慢性炎症の制御に着目した新たな診
断法・治療法の開発に関する研究」委託に係る仕様書」

水素が注目されるのは、健康や病気との関連が深い「酸化ストレス」や「慢性炎症」にたいして何かいい効果があるのでは?という期待が大きいからだと言えます。
犬や猫の健康にも「酸化ストレス」や「慢性炎症」が影響
人の病気との関連で話題になる「酸化ストレス」や「慢性炎症」は、犬や猫の健康とも大きな関わりがあることがわかってきています。
人では慢性腎不全、糖尿病などをもつ患者においては高値を示すことが知られているが、犬猫においても腎不全時には酸化ストレス度が高値を示すことがわかった。
『犬猫における酸化ストレス度と抗酸化力の値の検討』麻生大学雑誌第15・16 巻
(ワンちゃんに・・)
『炎症性腸疾患(IBD)の治療について』獣医師が解説 |動物再生医療センター病院
IBDにより腸に炎症が強く起こり続けると、食べない、やせる、吐く、便がゆるいなどのほか、お腹に水がたまる、血が固まりやすくなるなど、さまざまな症状が出てくることがあります。
だからこそ、水素への期待が高まっているわけですね。
とくに動物に対する水素の効果については、
少なくとも水素の実験動物に対する効果は揺るぎない真実の領域に達しています。
(出典:太田成男著『続・水素水とサビない身体』2017年小学館)
とまで言われており、ペットの健康のための水素活用事例が増える背景となっています。
水素吸入の特徴
水素を取り入れる方法のなかでも、最近とくに注目度が高いのが「水素吸入」です。
水素を取り入れる方法には、水素水や水素風呂、水素サプリなどがありますが、水素吸入の特徴としては
大量の水素分子をダイレクトに効率よく体内に取り入れることができる
という点があげられます。
2016年に水素ガス吸入療法が「心停止後症候群」を対象とした先進医療として認められた背景には、その効率性と即効性への高い評価もあったのではないでしょうか。
水素ガス吸入を治療に取り入れている動物病院
水素ガス吸入を治療に取り入れている動物病院もあります。
こちらの動物病院では、「水素が理想的な抗酸化物質である」という認識のもと、さまざまな治療に活用されているそうです。
水素ガスは様々な病気の原因とされる活性酸素と反応することで、病気の発症・進行を抑制します。また、ミトコンドリア内のATP活性を上昇させることで細胞1個単位で元気にします。当院では水素ガスの効果が最も期待できる水素ガス吸入と水素浴を行っています。
(中略)
動物医療の分野では、腎臓への効果が特に期待されています。 センター南動物病院では水素ガス吸入を行い、関節痛、腫瘍、シニア期の慢性疾患、猫風邪、慢性消化器疾患など、様々な疾患に効果を発揮しています。
こちらの動物病院でも数多くのペットに水素吸入がほどこされており、1回30分の処置でも6-7割のケースで改善が認められるそうです。
- 急性膵炎を疑った犬の症例 16歳柴犬:水素ガス吸入10日後に、膵臓の状態をあらわす指標が改善
- 急性腎症と重度の膀胱炎を併発した例 5歳 猫:水素吸入開始5日目に、各指標が正常値に回復

その他、とくに「神経疾患」「皮膚疾患」「熱中症」にはよい印象を持っています。
とのこと。
またこちらの動物病院で水素ガスによるケアを受けた飼い主さんの満足度はほぼ100%で、約9割の飼い主さんが「水素ガスによる再ケア」を望まれるそうです。

へー、ネコちゃんやワンちゃんにも確かに効果がありそうだね!

こういう事例について知ると、ペットの健康のために水素吸入を導入を検討しようという人はこれからも増えていきそうだよね。
愛犬への水素吸入で驚くような事例が|ペットサロンでの水素吸入ケア事例
それでは、愛犬・愛猫への水素吸入によってどのような効果があったのか、いくつかの事例をご紹介してみたいと思います。
東京の銀座にあるペットサロン「ペロン」では、獣医師と連携しながら、主に愛犬への水素ケア(水素吸入や水素浴など)を行っています。

獣医さんと連携して水素ケアを行ってるのね。

こちらのオーナーさんは「一般社団法人メディカルトリマー協会」の代表理事の方で、犬を中心とした小動物の健康をサポートできる人材育成にも力を注いでいるそうだよ。
ペットサロン「ペロン」では、
ワンちゃんや猫ちゃんにおいてもこれらの活性酸素を取り除く抗酸化は、健康を考える上でとても重要なことです。特に慢性疾患を持つペットや老齢動物に水素が補助的に健康をサポートする可能性が高いと考えています。
水素ケア|東京 銀座ペットホテル ペットサロンPeron(ペロン)
このような考えのもと、さまざまな健康状態にあるペットへの水素ケアを積極的に実施されているそうです。
ではペロンで実際にあった、水素吸入の事例をご紹介していきましょう。
❶ 心臓弁膜症 ジアンビくんのケース(チワワ 18歳)

18歳のチワワ、ジアンビくんは数年前に心臓弁膜症と診断され、食欲がなく寝たきりで過ごすことが多い状態が続いていました。
体調が悪くて夜も眠れず、吠えることが多かったそうです。
しかし、水素吸入を行った日には足腰がしっかりとして歩けるようになり、飼い主さんの後をついて回れるようになり、夜も良く眠れるようになったそうです。
現在は、ジアンビくん自ら水素のケージに入るようになり、定期的に水素吸入を受けて体調を維持しています。


❷ 脊髄軟化症の進行がとまった・・・ ナム君のケース(チワワ 8歳)
飼い主さんは前日まで普通に過ごしていたペットのナム君が、翌朝早く突然足腰に力が入らず、クンクン鳴いて座り込んでいるのを見つけたそうです。
飼い主さんは慌ててナム君を連れて動物病院に駆け込みました。
獣医師からは、「ヘルニアかもしれない。外科手術が必要かもしれない。」と言われ、精密検査のためMRIを撮影しました。
しかし、そこで下された病名は「脊髄軟化症」であり、この病気は進行が早く、発症してから10日で亡くなってしまう手の施しようがない病気だと言われます。
飼い主さんは何かの間違いではないかと動物病院を何箇所も回り、知り合いの獣医師さんにも相談しましたが、どこも同じ結果でした。そこで、水素吸入を行っているサロンへ訪れました。
飼い主さんは、もしかしたら水素が何かしらの効果が得られるのではないかと希望を抱き、ナム君に水素吸入を行ってもらうことにしました。

すると、驚くべきことに、2日後には足腰は動かないものの、車椅子に乗って元気よくナム君が動いている姿を見ることができました。
そして、運命の10日が過ぎた今でも、病気の進行が止まっているようで、獣医師さんもビックリしています。水素がもたらした奇跡に、飼い主さんは改めて感動しました。現在のナム君は、吸入中の姿とは全く違い、元気に回っているそうです。

❸ 椎間板ヘルニア チョコちゃん (ダックス 10歳)
チョコちゃんは椎間板ヘルニアと診断され、ステロイドを処方されたそうです。しかし、飼い主さんは長期的なステロイドの服用を避けたいと思ったため、自分が吸入している水素を愛犬のチョコにも吸入させてみることにしました。
結果として、2日ほど経つと、チョコちゃんの後ろ足に力が戻り、よたよたとした歩行ができるようになりました。1週間後には、普段通りの歩行ができるようになり、ステロイドをやめて再発の心配があったため、毎日水素を吸入を続けているそうです。

ペットへの水素吸入の方法は?
以上のような例をみると、水素吸入によって愛犬・愛猫の健康をサポートできる可能性は小さくないと思えてきますね。

でもワンちゃんやネコちゃんはどうやって水素吸入するの?人間みたいにじっとしてカニューラで吸入するのは難しいよね?
たしかにどのような方法で水素吸入するのか?については気になるところですよね。
それでは具体的な「愛犬・愛猫への水素吸入方法」についてみていきましょう。
❶ ケージやカゴの中を「水素吸入スペース」にして水素吸入してもらう
動物病院やペットサロンで行われている主な方法として、「ケージやカゴの中を水素濃度の高い水素吸入スペースにする」というものがあります。
愛犬・愛猫を拘束したりしないので、比較的ストレスをかけずに水素吸入できる方法といえます。
例1:ペットサロン「ペロン」の例
先ほどご紹介したペットサロン「ペロン」では、水素を逃がしにくい特殊なフィルムで覆ったケージに水素を流し込むことで、ケージ内で水素吸入できる環境にしています。


とおっしゃっていました。
ケージ内の安全性については、水素吸入器の出力測定やケージを密閉しないことで、ケージ内の水素濃度が危険レベルに達しないようにしているそうです。またケージ内の湿度環境等にも気を配り、ペットに負担がないよう配慮されているとのことでした。
▼水素吸入器についてはこちらのページも参考にしてみてください。
例2:酸素ルームを転用
設備の整った動物病院では、「酸素吸入ルーム」を転用して水素吸入ルームにするケースも見られます。
すでにある施設を活用しながら、水素吸入が行われているんですね。

例3:SUIPET
市販されている商品としては、「SUIPET」という製品があります。
これは水素吸入器と木製ペットハウスを組み合わせたもので、一部の医療センターでも導入されています。

ただしセットになっている水素吸入器は水素ガス発生量120ml/分となっており、空間の水素濃度を上げる用途としては若干少なめな印象です。
水素ガス発生量が1200ml/分の水素吸入器を「180cm x 90cm x 90cm」の空間で使用し、水素濃度が危険なレベルに達しないことを実証したデータがあり、それによると「空間内部の水素濃度は0.3%以下だった」とされています。
参考:安全性評価実験(PDF)|東京消防庁・ヘリックスジャパン
この結果に照らし合わせると、空間スペースがより狭く、人間よりも身体が小さいペットが対象とはいえ、水素ガス発生量120ml/分というのは少なめではないかな?という印象を持ちました。
❷ 直接吸入させる

人間のようにカニューラを鼻に入れるというのはできませんが、吸入マスクのようなものを使用することで愛犬・愛猫に直接水素吸入させるという方法もあります。
ただしこの方法は(上の画像のように)ワンちゃんが動かないように抑えておく必要があったり、マスクを口周辺に固定する必要もあったりで、少しハードルが高いかもしれません。
また下のような「ワンちゃんの口に固定するマスク」も販売はされてますが、愛犬・愛猫にとってはストレスに感じる可能性もあるのではないでしょうか。
❸ カニューラではなく、水素が放出されるツールを水素吸入器につないで使う
一般的ではありませんが、個人的にはかなり可能性があるのでは?と感じた方法がこちらです。(ペットサロン「ペロン」で実際に見せていただきました)

↑画像だと見えづらいかもしれませんが、水素吸入器から出たチューブの先に、下の図のような「水素が放出される部品(細かい穴があいた黒いチューブ)」をとりつけ、それを「首のまわり」など身体のどこかに巻きつけるという方法です。

↑黒い部分に細かい穴が空いていて、そこから水素ガスが放出されます。
絶妙な弾力性があり、首などにゆるく巻きつけて固定することができます。

こういうのを巻きつけるだけだなんて、それで水素の効果あるの?
・・と思われるのももっともかもしれません。
私も半信半疑で試させてもらったのですが、水素吸入器「ハイドロゲン ウムフ」につないだ黒い部分を首にかけるだけで、普段水素吸入するときと同等か、それ以上の体感が得られました。

具体的には、血流がよくなる感じ、神経がリラックスする感じです。
人間でこれだけの体感が得られるなら、ワンちゃんにとっても充分、水素の効果を及ぼせる方法なのではないかと感じました。

このような形で水素を取り込めるのであれば、ペットへ負担も少なそうですよね。
自宅でも簡単にできる!水素スペースをつくって愛犬・愛猫に水素吸入をする方法
実際に自宅で「水素濃度が高いスペース」をつくって愛犬・愛猫への水素吸入を実践されている方もいるということで、その方法を伺いました。
必要なものは、
- ペット用のケージまたはキャリーバッグ、バギーなど
- 水素吸入器
- アルミシートなど、水素の拡散をある程度防ぐための覆い(バスタオルなどでもOK)
だそうです。

愛犬・愛猫がケージやキャリーバッグの中に入ったら、水素吸入器のチューブの先を内側に入れ、ケージ(キャリーバッグ)全体を100均でも購入できるようなアルミシートなどで覆うだけ、とのこと。(完全密閉はしないよう注意する)
これで水素吸入できる環境が作れるのであれば、「愛犬・愛猫への水素吸入」のハードルもぐっと下がる感じがしますね。
バギーでもOK
またこのようなペット用バギーに入ってもらい、メッシュ部分をバスタオルなどで覆うだけでもいいそうです。(理想的には水素を透過しにくいアルミのシートがいいかもしれませんが・・)
水素が充満して爆発などの心配はないの?
ところで「水素は燃えやすい」というイメージがありますが、空間の水素濃度を上げて爆発などのリクスはないのでしょうか?
「水素濃度10%〜75%」「高度な密閉状態」が発火の条件
一般的に水素ガスは「空気中の濃度が4%〜75%の範囲の場合、爆縮の危険性がある」といわれています。
が、実際には「4%以上」ではなく「10%以上の濃度」が発火条件になるという検証結果があります。
爆発の危険性がある水素が従来から提唱されてきたJIS規格「4%以上で爆発する」と言われていることにおいてあらためて検証し、実際には実測10%以下であれば爆発しないことをつきとめました。
水素ガス発生機の爆発防止|MiZ株式会社

拡散しやすい水素分子で空気中の10%を満たすのは、よほどのことがない限り難しそうですね・・
またもうひとつの具体的な水素の発火条件として
- 高度に密閉した状態で水素が充満し、かつ火気(570度以上)が近くにあった場合
というのがあります。
そのためすくなくとも「密閉状態にはしない」「側でタバコなどを吸わない」ということが、安全に水素吸入を行うためのひとつの条件といえるでしょう。
(ペットサロンや動物病院での水素吸入はいずれも密閉状態では行われていません)

水素分子は「宇宙一小さい分子で、非常に拡散しやすい」ため、「高度な密閉状態」にしない限り、水素濃度が危険レベルにたっすることはまずないと思います。
まとめ
以上、今回は水素吸入が愛犬・愛猫の健康サポートにどのように役立つか、そして具体的な水素吸入の方法についてご紹介してみました。
まとめると、
- 水素医学研究で発見されてきた水素のはたらきは、愛犬・愛猫の健康サポートにも期待できる
- 水素吸入を治療やケアに活用している動物病院やペットサロンがあり、良好な結果がでている
- 自宅でもかんたんに愛犬・愛猫への水素吸入ができる方法がある
- 適切におこなえば、水素吸入は安全
ということでした。
ペットサロンの事例を見ても、水素吸入が愛犬・愛猫の健康をサポートする有望な方法である可能性は小さくないと思います。
病院やペットサロンでのケアだけでなく、自宅で適切な方法で水素吸入を試すことで、愛犬・愛猫の健康維持や病気の予防・改善に役立てることができるのではないでしょうか。
もし自宅に水素吸入器を設置すれば、ペットだけでなく飼い主の方も使うことができるのも魅力ですよね。
愛犬・愛猫と家族全員の健康のために、水素吸入を検討してみる価値はあるかもしれません。
