妊娠中のお母さんは「つわり」などの体調の変化だけでなく、お腹の赤ちゃんの健康や成長・栄養面についても気をつかわなければいけないので大変ですよね。
食べるものや飲むものについても普段以上に気をつけられていると思います。
今回は妊婦さんと水素水の関係について、
- 妊娠中に水素水を飲む安全性はどうなの?
- 水素水を飲むとつわりや便秘にいい?
- 胎児を守る効果もあるって本当?
- 妊婦さんにとって理想的な水素の取り入れ方法は?
などなど、気になる話題についてご紹介してみます。
妊婦生活を快適にすごすために、ぜひ参考にしてみてください。
妊娠中に水素水を飲んでも大丈夫?
まず「妊娠中に水素水を飲む」ことの安全性について。
水素水の定義は「水に水素分子を高濃度で溶け込ませたもの」というものです。
そして溶け込んだ水素分子はからだに害を与えることはなく、過剰摂取の心配もありません。
体内で使われなかった分はすぐに呼気から排出されてしまうからですね。
そのため水素水は妊婦さんであろうと赤ちゃんであろうと、飲んでも安全性には問題ありません。
また水素分子をからだに取り入れたからといって、妊娠中にたいせつな各種の栄養素の吸収をさまたげるということもありません。
妊娠中の方が水素水を飲むことについては基本的に何の問題もないといえます。
水素分子を溶け込ませている「水」の質にだけ注意が必要
注意が必要な点があるとすると、水素を溶け込ませている水が「どんな水か」という点です。
普通の水を飲む場合の注意点と同じですね。
- ミネラルウォーターなら採水地の安全性
- 放射性物質等の検査をクリアしているか
- 水素水サーバーをつかう場合は、水道水ではなく浄水器をとおした水を使用する
このあたりには気をつけたほうがいいでしょう。
水素サプリの安全性は?
体内で反応して水素を発生させる「水素サプリ」の場合はどうでしょう?
体内で発生する水素そのものには問題はありませんが、気になるのは
「サプリメントを毎日摂取しても母体や胎児に影響はないの?」
という、サプリそのものの安全性です。
毎日のサプリ摂取にどんな影響があるかはわかっていない
サプリメントは製品によって統一された規格がなく、また複数の成分が配合されていることも多いため、なかなか一般論としての評価ができません。
そして倫理的な問題から、妊婦の方を対象にした大規模な臨床試験もできないという状況があります。
「毎日のサプリ摂取が、母体や胎児にどんな影響をもたらすかはわからない」
というのが現状なんですね。
水素サプリについては「自己判断」で摂取を控えるか、またはかかりつけの医師等に相談することをおすすめします。
妊婦さんが水素水を飲むことでつわりが軽くなる?
水素水を飲むことで期待したくなることはたくさんありますが、とくに妊婦さんにとって注目したいのが「つわりが軽くなる」という経験談です。
原因が特定できていない「つわり」
妊婦さんの多くが経験する「つわり」ですが、その原因は特定できていません。
ホルモン分泌や代謝の変化など、多くの要因が絡まりあった結果、さまざまな辛い症状につながるといわれています。
原因が特定できていない以上、
「〇〇がつわり軽減に効果がある」
という言い方もできないのですが、体験談として水素水を飲むようになってつわりがラクになったという声はわりとよく聞かれます。
「水素水を飲んでつわりが楽になった」という経験談
たとえば「妊娠・出産・子育ての疑問を解決するママ応援サイト ママリQ」で以下のようなやりとりがされてたりします。
私は妊娠中ずっと水素水飲んでますよ(*^^*)
初期は気持ちですがつわりも軽減された感じがありました。
つわりの原因は特定されていないとはいえ、
・ほとんどの疾患を引き起こすといわれている特定の活性酸素(ヒドロキシルラジカル)を取り除くはたらき
・水素摂取によって分泌が促進されるグレリンというホルモンによる「交感神経のバランスをとる」はたらき
このようなはたらきが、つわりの軽減に関係している可能性は十分あると思います。
妊婦さんが水素水を飲むと便秘にいい?
女性に多い便秘ですが、妊娠中はとくに便秘になりやすいといわれています。
その理由はいくつかありますが、
- 子宮が腸を圧迫する場所にあるため、子宮が大きくなことで余計に腸が動きにくくなる
- 妊娠性のホルモン(プロゲステロン等)の働きによって、腸の動きが抑えられる
これらの理由によって腸での通過時間が長くなり、その結果「便が硬くなる」ことが便秘の主な原因としてあげられます。
水素水で便秘を解消できる可能性はある?
一般的な便秘対策としては
- 食物繊維をしっかりとる
- 便を柔らかくする効果がある乳製品や果物をとる
- 水分を充分とる(できれば1日2リットル)
といったことがあげられます。
実は水素水を飲んでいる人の口コミを見るとかなりの頻度で「便秘が解消しました」という声をみかけるんですよね。
「水素水を飲むと便秘が解消する」と臨床試験で確認されているわけではありませんが、その「ありえる理由」について考えてみたいと思います。
1.水分摂取量が増えるから
水素水を飲むようになると、水分を意識して摂取するようになります。
単純に以前より水分の摂取量が増えることによって、便秘にいい影響がでる可能性がまずあげられます。
2.「グレリン」というホルモンの影響
水素を経口摂取して「胃の中の水素濃度」が高まると、胃から「グレリン」というホルモンの分泌が促進されるのがわかっています。
グレリンはどういうホルモンかというと、
- 交感神経(昼間活発に活動するときに優位になる自律神経)を抑制し、
- 副交感神経(夜間リラックスして休むときに優位になる自律神経)を優位にする
という働きをもっています。
グレリンが分泌されることによって副交換神経が優位になり、筋肉の緊張が解かれ、血管の収縮もゆるむという効果があるんですね。
それにより腸が動きやすくなって、便秘の改善につながるという可能性はあるかもしれません。
妊婦さんにとってうれしいもうひとつのグレリンの影響
グレリンには副交換神経を優位にする以外にもう一つ作用があって、それは脳神経を保護して気分をやわらげるというはたらきです。
妊婦さんは自分の体の変化や生活の変化で普段よりストレスを感じやすく、気分も落ち込みやすいと思います。
そんなストレスに晒されて落ち込みやすくなった気分をやわらげてくれるというのは、とてもうれしい働きですよね。
「水素が胎児の脳障害を予防する」名古屋大学大学院の研究
もうひとつ妊婦さんにとって嬉しいかもしれない、水素についての話があります。
名古屋大学大学院の研究で、次のような論文が出されてるんですね。
「経母体的分子状水素投与は、子宮内の虚血再灌流による胎児海馬障害を軽減する」
この研究のポイントをまとめると以下のようになります。
抗酸化作用をもつ水素分子をラットの母体に投与することで、胎児脳障害が改善するかどうかを検討した。
その結果、母ラットの酸化ストレスが減少し、子宮内における酸化ストレスによる胎児の神経細胞へのダメージを抑制した
さらに水素分子が母ラットの胎盤および胎児へも移行していることを確認した。
何やら難しいコトバが並んでいますが、簡単に内容をまとめると、
「妊娠中の母ラットが水素水を飲むことによって、お腹の中の赤ちゃんにまで水素が行き渡り、赤ちゃんの脳障害予防の効果があった」
というものです。
ラットによる動物実験とはいえ、興味深い結果ですよね。
胎児の脳障害の可能性
医療の進歩によって「周産期」(出産前後の期間)の赤ちゃんの死亡率は著しく下がってきています。
妊娠中や出産前後の赤ちゃんの命を守ることについては、安心して現代の医療に任せることができるようになってきたということですね。
ただその一方で、妊娠中に起こる可能性がある「胎児の脳障害」については、これまで有効な予防・治療策がないんだそうです。
私は今妊娠9ヶ月。もうすぐ臨月にはいります。
産婦人科で赤ちゃんに脳障害がある可能性が高いといわれました。かなりショックでしたが、私は母として今できることをしていくしかないと覚悟を決めようとしています。
(http://www.tristone.co.jp/ricchan/soudan/?id=1239185656「島田律子ウェブサイト」より引用)
このお母さんのように、妊娠中に赤ちゃんの脳障害が判明する可能性もあります。
胎児の脳障害の原因は?
お腹のなかの赤ちゃんの脳障害の原因としては「活性酸素等による子宮内での酸化ストレス」がその一因とされています。
お母さんの体のなかで発生した活性酸素などの酸化物質が胎内へ移行することで、胎児に酸化ストレスがかかってしまうということです。
通常であれば体内に存在する抗酸化酵素(SOD)や抗酸化物質によって多少の活性酸素は取り除くことができるので、活性酸素が胎児の細胞やDNAを傷つけるリスクは回避できるのですが、
- お母さんに精神的物理的ストレスがかかっている
- 化学物質(食品添加物や光化学スモッグ、排気ガス等)などの影響で、体内の活性酸素が増えすぎてしまう
このような状況があると、ダメージをもたらす悪玉活性酸素が増えすぎてしまい、その影響が胎児にも及んでしまう可能性がでてきます。
水素はガードの固い子宮にも届く
体内の活性酸素対策としてはビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質を摂取することが推奨されているわけですが、子宮は異物が届きにくいように保護されているため、従来の抗酸化物質はなかなか効果を及ぼすことができません。
また通常の抗酸化物質の場合、細菌などを退治するために必要な【善玉活性酸素】まで取り除いてしまう危険性もあります。
ここで水素の特長が生きてきます。
水素は従来の抗酸化物質と違い、
- 強い酸化力をもった悪性の活性酸素(ヒドロキシルラジカル)だけを選んで無力化できる
- 非常に小さい分子のため、保護されている子宮にも到達して効果を発揮できる
このような特長があるため、子宮の中の酸化ストレスにたいしても効果を発揮できると考えられています。
「胎児の脳障害にたいしての新しい治療法になりうる」
この研究はラットを使った動物実験の結果だったので、人間の胎児にも同じような成果があがるという証明にはなっていません。
が、「胎内の酸化ストレスを水素分子が軽減する」というメカニズムが同じだとすると、人間の赤ちゃんの脳障害予防にも十分に期待ができます。
本研究の特色は、妊娠母獣へ分子状水素投与する点であり、これまで治療法のなかった子宮内での酸化ストレスによる胎児脳障害に対し、新たな治療法となりうる。
と、研究の概要で述べられているとおり、さらに研究がすすんで「治療・予防法」として定着することを期待したいです。
妊婦さんにおすすめの水素水取り入れ方法は?
ではここから、妊婦さんにおすすめの水素(水素水)取り入れ方法を検討してみましょう。
できれば「好きなだけ飲める」水素水サーバーがおすすめ
まず水素水についてです。
水素水の代表的な摂取方法としては、
- アルミパウチ水素水を購入して飲む
- 水素水スティックで自宅でつくって飲む
- 水素水サーバー(水素水生成器)でつくって飲む
この3通りの方法が考えられます。
このなかで、コスト的にも手間的にも飲み方的にもいちばんおすすめなのが「水素水サーバー」です。
「水分を多めに摂取したい」妊婦さんにおすすめの水素水サーバー
妊婦さんは通常の場合よりも「水を多めに摂取する」ことがすすめられています。
水の推奨摂取量は、一般の人が「1日1.5リットル」なのにたいし、妊婦さんは「1日2リットル」がすすめられているんですね。
アルミパウチ水素水は1本500mlで300-400円ほどするためコスト的に厳しいですし、水素水スティックはつくるのに時間がかかるのと、衛生面を気にされる方もいらっしゃいます。
水素水サーバーであれば「もっともストレスを感じずに、好きなだけ水素水を飲む」ことができます。
我が家でも導入している「ガウラミニ」について
水素水サーバーも機種はたくさんでていますが、うちでは「ガウラミニ」という水素水サーバーを導入しています。
以下の記事ももしよかったら参考にしてみてください。
「温水・冷水機能」が必要なら「設置型」の水素水サーバー
もし「温水機能」「冷水機能」がほしいという方は、ガウラミニのような「卓上型」ではなく「設置型」の水素水サーバーにする必要があります。
などですね。
日本トリム、パナソニックの機器は少々特徴が異なります
水素水サーバー導入時の注意点として、日本トリム・パナソニックという有名どころの機器は、ちょっと特徴がことなるという点があります。
なぜかというと、この2つのメーカーの「水素水サーバー」は、従来「アルカリイオン整水器」としてつくられていたものなので、生成方法が若干異なるんですね。
- アルカリ性の度合いが強い
- 水素濃度は比較的低い
- 「胃腸症状の改善に効果がある」と認められている
- 乳児にはおすすめできない(アルカリイオン整水器協議会HPより)
といった特徴があります。
くわしく知りたい方は下の記事を参考にしてみてください。
水素を取り入れるのにおすすめな『水素風呂』
水素水を飲む以外でおすすめな「水素取り入れ方法」が「水素風呂」です。
水素分子は宇宙一小さい分子で、皮膚からでもからだの内側に浸透していくことができます。
そのため水素風呂に浸かるだけで、全身に水素をめぐらせることができるんですね。(約7分間で全身に水素がまわることが確認されています)
「月3,500円(税別)」でレンタルできる水素風呂用水素発生器も
水素風呂の方法についてもさまざまな方法があるため、その全体像については下の記事を参考にしていただければと思います。
うちでは毎月3,500円(税別)でレンタルできる水素風呂用水素発生器「リタライフ」を導入しています。
リタライフについての記事もいくつか書いていますので、よかったら参考にしてみてください。
まとめ
以上、今回は妊婦さんと水素水の関係についてご紹介してみました。
まとめると、
- 水素水は妊婦さんが飲んでも安全
- 「水素水を飲んでつわりが軽くなった」「便秘がよくなった」という口コミがある
- 「胎児の脳障害リスクを減らす可能性がある」という研究も
ということでした。
レンタルであればわりと低いコストで水素水や水素風呂を導入することもできますので、快適な妊婦生活のために検討してみてもいいかもしれませんね。
【参考文献・ウェブサイト】
「スイスピ」の記事は、以下の書籍・ウェブサイトを参考に書かれています。
ウェブサイト
- 活性酸素と酸化ストレス | e-ヘルスネット 情報提供 – 厚生労働省(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-003.html)
- 先進医療の各技術の概要|厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan03.html)
- 太田成男のちょっと一言(http://shigeo-ohta.com/)
書籍
- 『水素水とサビない身体』太田成男 著/小学館/2013年
- 『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』深井有 著/光文社/2017年
- 『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』辻直樹著/PHP研究所/2016年
- 『「水素の力」で創出する健康長寿100歳社会 生活習慣病予防と抗老化で若生き人生』森吉臣著/good book/2018年
- 『記憶力 集中力 判断力アップ 水素を吸えば「脳」が変わる』竹原タカシ著/矢田幸博監修/幻冬舎/2018年
- 『ここまでわかった 水素水最新Q&A: 続・水素水とサビない身体 』太田成男著/小学館/2017年
- 『体が若くなる技術』太田成男著/サンマーク出版/2012年
- 『【図解】毛細血管が寿命をのばす』根来秀行 著/青春出版社/2017年