今回は、リーズナブルな水素吸入器「H2フレスカ150」について取り上げてみたいと思います。
「H2フレスカ150」はその手頃な価格から、気軽に検討しやすい選択肢として注目されています。
特に初めて水素吸入器を購入する方にとっては、価格面での魅力が大きいのではないでしょうか。
一方で、こうした手頃な価格にはそれなりの理由があり、製造背景や「どこでコストを削っているのか」について理解しておくことも大切です。
健康のために毎日使用する水素吸入器だからこそ、製造プロセスや価格の理由について納得しておきたいですよね。
たしかに!
今回は「H2フレスカ150」の客観的な特徴やスペックについてご紹介するとともに、価格が抑えられている理由、そして私が個人的に感じたリスクや注意点についてもお伝えしてみたいと思います。
水素吸入器選びで迷われている方は、ぜひ参考にしてみてください。
H2フレスカ150のスペック一覧
H2フレスカ150のスペックは以下のとおりです。
価格(税込) | 217,800円(税込) |
---|---|
水素ガス発生量 | 150ml±10%/分 |
水素濃度 | 99.9% |
水素吸入時間 | 1〜3時間タイマー |
水素水生成機能 | 水素水生成バブルスティック付属 |
サイズ | 幅120mm x 奥行120mm x 高さ190mm |
重さ | 1.9kg |
メンテナンス | 精製水が減ったら精製水全交換 または2週間に1回精製水全交換 半年でイオン交換スティック交換 |
保証期間 | 1年 |
この水素ガス発生量としては、なかなかリーズナブルな製品ですね。
H2フレスカ150の安さの秘密|なぜこの価格が実現できているのか?
H2フレスカ150の価格が、同クラスの水素吸入器と比較してリーズナブルな理由を探っていきましょう。
最初にH2フレスカを見たとき、個人的に「この価格・デザインは中国製だな・・」と思ったのですが、公式サイトを見ると「日本製」とあります。
でもよくあることなのですが、実は「日本製」と言っても「実質は中国製」というケースがあるんですよね。
安さの秘密①|中身(部品)は中国製?
↑詳しくはこちらの記事にも書いていますが、日本の法律では
製造の最終段階(最終の組み立てや検品・梱包)だけでも日本で行えば、【日本製】と表記できる
という事情があり、最終工程のみ日本で行うことで「日本製」とうたっている製品は少なくありません。
H2フレスカについても調べてみると、どうやらこのケースが当てはまりそうだとわかりました。
公式ページに以下のようなQ&Aがあります。
Q:中国製部品を使用していることについての信頼性はどうですか?
A:(中略)・・最終的には国内で組み立てと検品を行い、安全で高品質な製品を提供しています。
中身はほぼ中国製といえるのね。
H2フレスカの価格の安さの要因のひとつは、この点にあるといえるでしょう。
中国製のリスクとは?
もちろん必ずしも「すべての中国製品=粗悪品」といえるわけではありません。
私も仕事で映像関連機器に触ることがありますが、多くの中国製品にお世話になっています。
ただ水素吸入器関連でいうと、業界関係者の方にこんな話をきいたことがあります。
最初のロットや試作品段階ではスペック通り(水素ガス発生量など)の製品が送られてくるんですけど、次のロットからは質が落ちてスペックに満たないものが送られてくるケースがあるんです。
また別のケースでは、「この製品にはこれだけの耐久性があります」と伝えてきた耐久性能について、その裏付けとなるデータを求めても、あれやこれやと理由をつけて結局提出されないということもありました。
もちろんH2フレスカがこれに当てはまるとはいえませんが、国民性や考え方が異なる「中国」製のリスクというのは考慮しておく必要はあると思います。
私は以前仕事で台湾に住んでいたことがありますが、台湾の方に聞いても「大陸(中国)の人は品質管理についての意識が違う」と聞いたことがあります。
安さの秘密②|組み立ては一人で行っている?
H2フレスカ150の価格が手頃な理由としてもう一つ挙げられるのが「一人で組み立てを行っているようだ」という点です。
公式サイトを確認すると、H2フレスカ150は特定の個人が日本での組み立てを担当しているようです。
10年以上、水素ガス装置を研究開発してきた私が組み当てています。
(H2フレスカ150 販売ページより)
この方法は大規模な生産ラインや組み立て工場を設ける必要がないため、コスト削減につながります。
一方で、個人に依存する体制にはリスクも考えられます。
サポート体制の脆弱性
一番大きいのはサポート体制の脆弱性です。
H2フレスカ150の公式サイトには、
「1年保証」
「故障や修理時の対応は日本国内で行います」
といった、一見安心だな・・と思える文言が並んでいます。
ですが、将来的にこの方が何らかの理由で対応できなくなった場合、修理やメンテナンスが滞るリスクがあります。
たしかに・・
また、一人で組み立てを行う場合、大規模な工場と比べて品質管理の厳密さにばらつきが出る可能性も否定できないのではないでしょうか?
以上のように、【中国製部品の使用】や【一人での組み立て体制】といった背景が、H2フレスカ150がリーズナブルな価格を実現している理由として考えられます。
このような仕組みによって価格面でのメリットがもたらされる一方で、サポート体制や品質管理に関するリスクも考慮する必要があると思います。
健康を支えるための水素吸入器については、価格だけでなく、こうした要素もしっかり認識しておきたいですね。
H2フレスカ150の特徴
ではあらためてH2フレスカ150の特徴をチェックしていきましょう。
水素吸引器を比較する上ではチェックしたい、以下のポイントに沿ってみていきたいと思います。
- 水素ガス発生量(水素ガス濃度)
- 連続吸入可能な時間
- 水素水の生成能力
- ランニングコストとメンテナンス方法
- メーカー/販売会社の信頼性・アフターケア
水素吸引器の比較方法・選び方について詳しくは以下の記事も参考にしてください。
❶ H2フレスカ150の水素ガス発生量は?
H2フレスカ150の水素ガス発生量は、
水素ガス発生量:150±10%ml/分
となっています。
水素ガス発生量をどう判断するか?については下の記事で詳しく書いており、
- 250ml/分が一つの基準となる可能性(慶応大の研究)
- 業界団体は「200ml/分以上(200〜640ml/分)」推奨
- がん治療では1200ml/分前後が使用されている
- 多ければ多いほどいいとは言えない
- ちなみに個人的には100ml/分を使用中、将来的には増やしたい
上記のような内容となっています。
【水素ガス発生量:150ml/分】
というのは、「もう少しあればいいな・・」とも思いますが、家庭用としてはまずまず充分な量ではないかと思います。
❷ H2フレスカ150の連続運転時間は?
H2フレスカ150には運転タイマーがついており、
連続運転:1時間/2時間/3時間
という3パターンで選ぶことができます。
この価格帯の製品としては妥当な運転時間といえるでしょう。
より長い時間吸入されたい場合は、40-50万円クラス以上の水素吸入器ということになるでしょう。
❸ H2フレスカ150の水素水生成能力は?
H2フレスカには「水素水生成バブルスティック」というものが付属しており、コップなどに入れた水にこのスティックを入れることで、水素水が生成できる、とされています。
ただ、この水素水生成方法は同じく中国製の「シルマーレ パルス120」もそうだったのですが、
飲料に差し込んだスティックから水素が出るだけでは、水素は飲料に混ざらないのでは・・?
という疑問が拭えないのです。
ポコポコ水素を出すだけでは水素水はできないのでは?|水上置換法が成立する理由
通常、水素吸入器から水素を注入して水素水を生成する場合、基本的に「撹拌機能がついた専用ボトル」を使用します。
▲こういうのですね。
水素ガスを水にボコボコ注入するだけでは水に溶けないので、密閉容器内で激しく撹拌することで、水素が水に溶けるというわけです。
それがシルマーレ パルス120やH2フレスカ150の場合は、ただ開放系のコップに入った水の中で、水素をボコボコ放出するだけの方式です。
この方法では、水素はほとんど水に混ざらないのではないでしょうか・・・??
水素をあつめる方法として、学校で「水上置換法」を習った方もいるかもしれません。これは水素を水中で発生させるだけだと水素分子が水中にとどまらず、大気中に逃げていくからこそ成立する方法です。
H2フレスカの公式サイトでは「水素の発生量を確認する方法」として、この「水素水生成バブルスティック」を使用した水上置換法を推奨しており、この事実からしても「水素水できてないじゃん!」というツッコミが入りそうな気がしますが・・。
一方で、シェルスラン・エレなどに付属する「水素水生成タンブラー」では、密閉された状態で撹拌機能を使うことで、効率よく水素を水に溶け込ませることが可能です。
この違いを踏まえると、H2フレスカ150はあくまで『水素吸入専用』として使用し、水素水の生成は他の手段を考えるのが現実的かもしれません。
❹ H2フレスカのメンテナンス方法とランニングコストは?
H2フレスカのメンテナンス方法は、多くのPEM式水素吸入器と似ていて、
- 定期的な精製水入れ替え(ドラッグストア等で500ml150円程度)
- 定期的なイオンフィルター【イオン交換樹脂スティック】の交換(2個税込3,300円 / 半年での交換を推奨)
となっています。
ただその内容については、実質中国製の影響か、少し気になる点があります。
精製水入れ替え頻度が高い
シェルスラン・エレやシェルスラン・プロといった代表的なPEM式水素吸入器では、
- 精製水の交換は1ヶ月に1回
で十分とされています。
さらにイオンフィルターの寿命は500時間で、500時間の運転ごとにイオンフィルターを交換します。
それに対してH2フレスカ150では
- 精製水の交換は、1日1時間の使用として「長くても」2週間以内=つまり運転14時間以内で交換
- 1日1時間以上使用する場合はそれよりも早く交換
と、精製水の交換サイクルがはやいのです。
これは精製水の純度が落ちやすいということを意味します。
また肝心のイオンフィルター(イオン交換樹脂スティック)についても、
- 寿命は1日1時間の使用として半年=つまり180時間程度
となっており、一般的なイオンフィルターの寿命:500時間よりもかなり短くなっています。
これらの特徴は、精製水の水質維持能力やフィルター性能が、比較的低い可能性をしめしているといえるでしょう。
❺ H2フレスカ150のメーカー/販売会社は?
水素吸入器を選ぶ際、メーカーや販売会社の信頼性は重要なチェックポイントです。
H2フレスカ150については、先ほど触れた通り、製品の組み立ては特定の個人が中心となって行われていることが特徴です。
また全体的な運営は「有限会社エーシーピー」という会社が行っているようです。
有限会社エーシーピーとは?
有限会社エーシーピーの公式サイト(https://acp-co.jp/)を確認すると、以下の事業内容が記載されています。
- 保育、介護福祉関連
- 農業関連
- 印刷・印章業
- ECサイト運営他
一方で、水素吸入器や水素関連製品に特化した長年の専門性がうかがえる記載は見当たりませんでした。
この点からも、H2フレスカ150の運営体制において、先ほど触れたエンジニア個人の役割が大きいのではないかと思われます。
以上のようなことを考慮すると、
- 長期的なサポート体制の脆弱性(担当者に何かあった場合、サポートが継続できない可能性)。
- 部品供給の継続性リスク:修理・故障時の対応が中国製部品の供給に依存している場合、将来的な調達の安定性が課題となる可能性
こうしたリスクは想定しておく必要があるかもしれません。
もちろん、こうした運営体制の中でも、国内でのサポートを迅速に提供し、製品の品質向上を目指している姿勢は評価できます。
ただ購入を検討する際には、こうした背景も理解しておくことが大切だと思います。
(追記)もうひとつ気になった点
H2フレスカ150のサイトを見ていると、もうひとつ気になった点がありました。
「日本分子状水素普及促進協会認定機器」
と表示されている点です。
「日本分子状水素普及促進協会(JHyPA)」は、太田成男日本医科大学名誉教授が代表をつとめる業界団体で、専門的・科学的な知見をもとにした水素吸入器の認証事業も行っています。
↑詳しくはこちらの記事で書いていますが、同協会の「認証基準」は
水素ガス発生量:200ml/分以上
なんですよね。
水素ガス発生量:150ml/分の「H2フレスカ150」が認証されることはないと思うのですが・・。
この点について販売元の「フレスカサポートセンター」に電話してみたのですが、あまりよく把握されていない様子でした。
「中身は実質中国製」にもかかわらず、公式サイトに大きく「安心安全の日本製」と表示していることも含め、このあたりの「ゆるさ」は少し気になりました。
まとめ
以上、今回はH2フレスカ150の特徴について詳しく見てきました。
価格面での魅力がある一方で、そのリーズナブルさを支えている背景やリスクについても触れてきました。
H2フレスカ150のメリットと注意すべきポイントをまとめると、以下のようになります。
H2フレスカ150は、短期的または短時間の水素吸入を試してみたい方や、価格重視で導入を検討している方に適した選択肢といえそうです。
一方で、毎日や長い時間の継続使用、長期的なサポートやアフターケア・安心感を重視する方は、他製品との比較検討もおすすめします。
健康を支える大切なアイテムだからこそ、価格やスペックだけでなく、サポート体制や長期的な運用面も視野に入れて選びたいですね。
この記事があなたの水素吸入器選びの参考になれば幸いです。