水素吸入器は「水素ガスのみ」と「水素酸素混合ガス」どちらがいいの?|水素吸入器の選び方

この記事を書いた人
スイスピ管理人 KON(一般社団法人水素健康推進協会認定 水素健康インストラクター)
子供のころから敏感体質・虚弱体質に苦しんできたのですが、水素と出会ったのをきっかけにして体質がかわり、毎日をフルに活動できるようになりました。
そこから水素の医学研究や様々な製品にも興味を持つようになり、一般社団法人水素健康推進協会認定講師『水素健康インストラクター』の資格をとるまでになってしまいました。
当サイト「スイスピ」では私の個人的な体験や主観をもとに記事を作成しており、広告リンクを含む製品の紹介も行っています。

水素吸入器には

  • 「水素ガスのみ」を吸入するタイプ
  • 「水素+酸素の混合ガス」を吸入するタイプ

という2種類があることをご存知でしょうか?

この2つのタイプは「どちらのほうが優れている」という結論が水素業界や各メーカーで共有されておらず、どちらを選べばいいのか迷っている方も少なくないと思います。

この記事では、

  • がん治療や新型コロナ肺炎治療での使用実績
  • 「水素ガスのみ」を選択したメーカーの見解

など、現在の水素吸入器を取り巻く状況やメーカーの考え方をご紹介しながら、私なりの見解をお伝えしてみたいと思います。

結論から言うと、私個人的には

管理人KON

水素吸入器としては、「水素ガスのみのタイプ」のほうが適しているのでは・・?

と考えています。

なぜそう思うのか、その理由や詳細について、これから順を追ってご説明していきます。

あなたの水素吸入器選びの参考になれば幸いです。

もくじ

水素吸入器の2つのタイプ

それではまず水素吸入器の2つのタイプ、

  • 「水素ガスのみ」を吸入するタイプ
  • 「水素+酸素の混合ガス」を吸入するタイプ

これら2つのタイプの簡単な仕組みと、代表的な機種をご紹介しましょう。

① 水素ガスのみ吸入するタイプ

このタイプは私が知る限り、ほとんどの機種がPEM式(PEM:Polymer Electrolyte Membrane=固体高分子膜/イオン交換膜を使った還元反応で水素を発生させる)と呼ばれる電気分解方式を採用しています。

PEM式の特徴は、純度の高い水素ガスを生成できるという点で、水を電気分解して生じる水素ガスと酸素ガスのうち酸素ガスは排出し、水素ガスのみを吸入します。

このタイプの代表的な機種には以下のものがあります。

水素ガスのみ吸入するタイプ」の水素吸入器

機種名水素ガス発生量価格(税込)詳細記事リンク
H2JI1250ml/分2,420,000円(税込)詳細記事へ
Hhuhu500ml/分880,000円(税込)詳細記事へ
ピュアラスキューブ プレミア250ml/分448,470円(税込)詳細記事へ
シェルスラン・プロ300ml/分495,000円(税込)詳細記事へ
シェルスラン・エレ150ml/分327,800円(税込)詳細記事へ

② 水素+酸素混合ガスを吸入するタイプ

このタイプは、水を電気分解してできる【比率2:1の水素ガスと酸素ガスの混合ガス】をそのまま吸入します。

管理人KON

水素と酸素の比率が【2:1】なので、例えば水素ガス発生量:1300ml/分の「ハイセルベーターET120」であれば、酸素ガス吸入量は650ml/分(水素の半分)になります。

混合ガスタイプの代表であるハイセルベーターシリーズをはじめ、このタイプの多くは「アルカリ水電気分解」という電解方式を採用しています。

代表的な機種としては以下のようなものがあります。

水素+酸素混合ガスを吸入するタイプ」の水素吸入器

機種名水素ガス発生量価格(税込)詳細記事リンク
ハイセルベーターET1201300ml/分2,750,000円(税込)詳細記事へ
ハイセルベーターET1001200ml/分2,420,000円(税込)詳細記事へ
ハイセルベーターPF72850ml/分1,650,000円(税込)詳細記事へ
スイフィール2000ml/分2,200,000円(税込)
コアップ SA-26001733ml/分企業・商用限定

全体的に水素ガス発生量が多めですが、適切な水素ガス発生量については以下の記事を参考にしてみてください。 >>水素吸入器の水素ガス発生量、最適なのはどれくらい?【要注意】多ければいいとは限らない

それでは以上2つのタイプにはそれぞれどのような特徴があり、どういった優れた点があるのでしょうか?

次のセクションから、その詳細について見ていきましょう。

「水素+酸素混合ガス」のほうがいい?がん治療やコロナ肺炎治療の実績

まず、「水素酸素混合ガスタイプ」の魅力的な側面について見ていきましょう。

このタイプの最大の魅力は、なんといっても実際の医療の現場で成果を出しているという実績です。

がん治療や眼科治療に活用されるハイセルベーターシリーズ

がん治療の分野では、

  • くまもと免疫統合医療クリニック(熊本)
  • TOKYO免疫統合医療クリニック(東京)
  • よろずクリニック(鳥取)

など複数のクリニックで、水素+酸素混合ガスタイプの「ハイセルベーター」シリーズが導入されています。

ハイセルベーターシリーズはさらに、眼科治療にも活用されている例があります。

(参考記事:ハイセルベーターを体験してみた!医療にも活用されているヘリックスジャパンの水素吸入器

ハイセルベーターET100(手前)とPF72(奥)

中国での新型コロナ肺炎治療に正式認定された機器も「混合ガスタイプ」

また、2020年に中国で新型コロナウイルス肺炎の治療のために水素ガス吸入が正式な治療方法として認定された際、医療機器認定を受けたのも「水素酸素混合ガス」タイプの機器でした。

日本ではスイフィールという名称で販売されている機器です。

こういった実績を見ると、水素酸素混合ガスタイプは非常に魅力的に映りますよね。

管理人KON

ただし、

・これらの実績が『混合ガスタイプならではの優位性』を示すものなのか?
・酸素の存在が本当に重要な役割を果たしているのか?

という点は、さらなる研究が必要な部分ではあります。

「水素ガスのみ」のほうが適しているという主張|ある吸入機メーカーの考え方

一方で、『水素ガスのみの吸入』を推奨するメーカーもあります。

慶應義塾大学水素ガス治療開発センターなど、国内外の研究機関や医療機関で採用されている「H2JI1」のメーカー、株式会社ドクターズ・マンの代表橋本総氏は、以下のような理由から

ドクターズ・マン社 橋本代表

『水素+酸素混合ガスではなく、水素ガスのみの吸入が最適』

と考えているそうです。

非常に参考になる内容なので、橋本氏の言葉を引用しながらその詳細を確認してみましょう。

水素ガスのみ発生させるドクターズ・マン社のH2JI1

参考記事:ドクターズ・マン社の水素吸入機『H2JI1』を体験!医療・研究用途でも使われている水素吸入機の実力は?

① 酸素摂取で酸化ストレスが増える可能性

ドクターズ・マン社 橋本代表

健康な人が余分な酸素を摂取すると、体内の活性酸素が増加する可能性があります。これは、水素で酸化ストレスを減らそうとする目的に反することになりかねません。

確かに肺機能が低下している方には酸素吸入が有効な場合もありますが、それは別途医師の管理下で行うべきでしょう。

増えすぎた「一部の活性酸素」が、体内の細胞を傷つけ老化や病気の原因になることが知られていますが、体内に取り込まれる酸素の数%が活性酸素になることがわかっています。

(参考:活性酸素と酸化ストレス|厚生労働省 e-ヘルスネット

つまりより多くの酸素を体内に取り込むということは、より多くの活性酸素を生み出すことにつながりかねないということですね。

水素の大きなはたらきのひとつは「害になる一部の活性酸素を無害化する」というものですが、これでは本末転倒になりかねないというのは確かに一理あると思います。

健康な人の酸素吸入はあまりよくない?

また、「健康な人が酸素を吸うことで肺を傷つける可能性」について述べられている医師の方もいます。

以下は大阪府のさとみ内科クリニックの「院長ブログ」からの引用です。

基準は血液中の酸素濃度を表す数値(酸素飽和度)で90%以上となります。肺の病気でない健康な方では、通常95%以上になります。

この酸素飽和度が低下していない状態で酸素を吸うとフリーラジカルが発生し肺を傷つけます。特に濃度の高い酸素を長時間吸うと酸素中毒を起こしますのでこの場合は悪い酸素になります。

酸素は体にいい?|さとみ内科クリニック

水素吸入器の場合は「濃度の高い酸素吸入」とは言えないと思いますが、このような注意喚起があるということは知っておくといいかもしれません。

② 酸素吸入については医療管理が必要では?

上記のようなリスクが酸素吸入にはあるため、「医師の管理のもとで行うべき」という考えにつながります。

ドクターズ・マン社 橋本代表

酸素吸入にはリスクも伴うため、本来は医師の管理下で行われるべきものです。

一方、水素は多量に吸入してもダメージはありません。

ですから水素吸入機としては水素のみを提供し、酸素が必要な場合は医師の適切な管理下で別途与えられるべきだと考えています。

酸素の吸入にはリスクがあるからこそ、本来それは「医療行為」とされていますし、医療の管理のもとに行われるべきというのはなるほどな、と思います。

酸素吸入を開始するのは医療行為である。 医師の指示があれば看護師は実施可能である。

学校における医療行為の判断、解釈についての Q&A|文部科学省
管理人KON

水素吸入器としては「水素のみ」を提供し、酸素が必要な患者さんには「医師のコントロールのもと、酸素を供給する」という考え方は、理にかなっているように思います。

③ 安全性の観点|水素+酸素だと爆発リスクが多少なりとも高まる

さらに「水素ガスと酸素ガスが混在する」ことで、爆発のリスクが増すことも指摘されています。

ドクターズ・マン社 橋本代表

水素と酸素が混在すると、多少なりとも爆発のリスクが高まります。水素吸入機は家庭で使用されることが多く、医療従事者の管理が行き届かない環境で使用されるため、不要なリスクは極力排除すべきだと考えています。

水素が爆発するには水素濃度が4〜75%なのに加え、そこに酸素が5%以上あることが条件となります。

水素爆発とは、一般的に酸素濃度が5%以上、水素濃度が4%以上混ざった気体に点火すると起こる爆発の事を言います。

水素爆発とは?その原因と対策、水素の検出方法などを詳しく解説|Lab BRAINS

混合ガスの場合常にある程度の量の水素と酸素が混在することになり、そのため水素ガスのみの場合と比較すると「多少なりともリスクは高くなる」ということですね。

④ 水素ガスのみの吸入で「もっとも治療効果が高い状態」を実現できるというエビデンス

さらに、「水素ガスのみの吸入で、治療効果がもっとも高い状態を実現できる」というエビデンスがあるという話もあります。

ドクターズ・マン社 橋本代表

『水素ガスのみで250ml/分』という流量の水素吸入で、一定の疾患に対し治療効果がもっとも高いというエビデンスがある血中水素飽和度を実現できることが明らかになっています。

つまり、酸素を加える必要がなくても十分な効果が得られるのです。

水素+酸素の混合ガスが臨床の現場で成果をあげているという話がありましたが、

「水素ガスのみ」の吸入においては、

  • 水素ガスほぼ100%
  • 水素流量250ml/分
  • カニューレで鼻から吸入

という水素吸入方法により、脳梗塞・心筋梗塞・心肺停止等にたいしてもっとも治療効果があった「血中水素飽和度2.0%」を実現するのに最適であるということが、研究により確かめられているんですね。

YUIさん

つまりどういうこと?

管理人KON

つまり「水素ガスのみ」の吸入で、『一定の疾患にたいし治療効果がもっとも高い状態を実現できる』ということだね。

ちなみに・・混合ガスのハイセルベーターががん治療に活用されている事情

ちなみに、がん治療で【水素+酸素混合ガス、水素ガス発生量1,200ml/分】の「ハイセルベーターET100」を使用した治療が成果をあげているとはいえ、

がん治療には【水素+酸素混合ガス、水素ガス発生量1,200ml/分】が最適である

ということが実証されているわけではありません。

「ハイセルベーターをがん治療に使用してみると効果があったので、そのまま使い続けている」というのが本当のところなので、「では水素のみで吸入するとどうなるのか?」といった比較試験は行われていないんですね。

管理人KON

さまざまな疾患別に「どのような吸入方法がベストなのか?」を確認することは、水素業界全体の今後の課題といえるかもしれません。

・・さて、以上のようなドクターズ・マン社橋本氏の見解を踏まえると、私個人としては「水素ガスのみの吸入」が理にかなっているように思えます。

水素の効果を最大限に引き出しつつ、酸素過剰摂取のリスクを避け、安全性も確保できるように思えるからです。

また実用性の面においても、混合ガスタイプのハイセルベーターシリーズは「電解セル寿命により1,000時間ごとにメンテナンスが必要」(本体をメーカーに送る必要あり)なのに対し、水素ガスのみのタイプの多くは4,000〜5,000時間と約4〜5倍の電解セル寿命があり、メンテナンス性が優れいています。

ただし、今後の課題として一つ挙げられるのは、これまで混合ガスで実績を上げている治療領域において、水素ガスのみの吸入でどのような効果が得られるのかを研究することです。

この比較研究が進めば、水素ガス吸入療法について更なる明確さや適切な使用方法が明らかになるかもしれません。

水素ガスのみか、混合ガスか・・スイスピに寄せられた実際の体験談

水素吸入器の選択に悩む多くの方にとって、実際の使用者の声は貴重な情報だと思います。

ここでは、スイスピに寄せられた興味深い体験談を2つご紹介します。

① 酸素も同時に吸ったほうが楽だと感じた方の体験談

ある方は、水素ガスのみのタイプと水素酸素混合ガスのタイプ、両方を体験されました。

Sさん

私は整骨院でドクターズ・マンの水素吸入機(水素ガスのみ)で1時間の吸入を何度かしていて、別のところでは水素酸素混合ガスのタイプを体験しました。

体験の段階では、どちらかというと酸素があったほうが楽な感じがしていました。

最終的には水素ガスのみの機種に、特別に酸素も同時に吸える部品をつけてもらい購入し、夜眠るときに使っています。

私は「睡眠時無呼吸症候群」の疑いがあるのですが、やはり水素酸素混合のほうが楽だと感じます。

この方は両方試した結果、混合ガスのほうが体が楽に感じるとおっしゃっています。

睡眠時無呼吸症候群の懸念があるということで、酸素不足になる傾向があるのかもしれません。

(参考:睡眠時無呼吸症候群による酸素不足が招く症状とは?|横浜弘明寺呼吸器内科クリニック健康情報局

そのため、酸素を含む混合ガスのほうが快適に感じられたのかもしれませんね。

YUIさん

こういう話を聞くと、その人の体の状態によってもけっこう違いがありそうね。

② 水素酸素混合ガスで調子が悪くなった方の体験談

一方で、混合ガスタイプで体調を崩した方もいらっしゃいます。

この方は以前患われてたがんの再発防止の一環として、がん治療にも使われているハイセルベーターを使用できる施設で水素吸入を何度か試されました。

Mさん

ハイセルベーター(水素ガス発生量1,200ml/分)を使って1時間吸入すると、少し体調が悪くなるように感じました。

そのため、水素ガス発生量がもっと少なく、水素のみで吸入できる機種を試してみようと思っています。

この方のケースの原因が混合ガスなのか、流量の多さ(ハイセルベーターはガスの流量が多め)なのかはわかりませんが、水素ガス発生量が少なめで水素のみの機種だとどうだったのか、聞いてみたいですね。

以上のような体験談から、水素吸入で感じられる効果や快適さには個人差があることがわかります。

では、自分に合った方法を見つけるには、どうすればいいのでしょうか?

やはりいちばんいいのは実際に体験してみることですよね。

水素ガスのみ、水素+酸素混合ガス、両方のタイプを体験してみれば、自分に合っているかどうかの判断も付きやすいと思います。

ただし、どちらのタイプを吸っても体感的に違いを感じられないケースももちろんあるかもしれません。

それぞれのタイプの水素吸入を実際に体験できる方法については、以下の記事でまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

>>水素吸入を体験する方法|導入施設での体験や、水素吸入器のお試しサービスなど

まとめ

以上、今回は水素吸入器の2つのタイプ「水素ガスのみ」と「水素+酸素混合ガス」について、それぞれの特徴や利点、そして実際の体験談をご紹介しました。

私個人的には、水素の効果を最大限に引き出しつつ、酸素過剰摂取のリスクを避け、安全性も確保できる点から、「水素ガスのみ」のタイプが理にかなっていると考えています。

しかし体験談から分かるように個人差は大きく、一概に「こちらが優れている」とはなかなか言えません。

実際に睡眠時無呼吸症候群の疑いがある方がそうだったように、個人の健康状態によっては混合ガスタイプのほうが快適に感じる場合もあるかもしれません。(本来であれば酸素が必要な方への酸素補給は、ドクターの管理下で行われるべきものかもしれませんが・・)

どうしても迷う・・という方は、最終的には両方のタイプを体験してみるのも良いかもしれませんね。

あなたにとって最適な水素吸入器がみつかることを願っています。

この記事を書いた人
スイスピ管理人 KON(一般社団法人水素健康推進協会認定 水素健康インストラクター)
子供のころから敏感体質・虚弱体質に苦しんできたのですが、水素と出会ったのをきっかけにして体質がかわり、毎日をフルに活動できるようになりました。
そこから水素の医学研究や様々な製品にも興味を持つようになり、一般社団法人水素健康推進協会認定講師『水素健康インストラクター』の資格をとるまでになってしまいました。
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